飢人地蔵菩薩(南公園)

気持ちの良いお天気。昼食後お散歩に出かけました。

今回は福岡動物園の近くの入り口から『南公園』に入って見ることにしました。
先日御所ヶ谷から金刀比羅神社→南公園と知らずに歩いて行ったのですが、今回は違う道から。

大通りから南公園に一歩入ると舗装はしてあるものの、そこはうっそうと木々が茂る自然道。

          


暫く歩くと飢人地蔵菩薩の看板が 

          

だあれも歩いていない道、大通りからすぐと言うのに何故か恐怖すら感じる静けさ。

          

道なき道を進んでいくと

          

お地蔵のお姿が。

享保17年(1732年)同18年の大飢饉の際、この周辺で餓死した人たちの霊を慰めるために
建てられた供養塔と地蔵菩薩です。

           

          

この周辺は福岡城南面丘陵地帯の防衛の任務を持った黒田藩の武士たちが住んでいたそうです。享保の大飢饉の際、福岡藩によって荒戸浜で粥の炊き出しが施されましたが、那珂郡方面から長尾道を伝って来た多くの飢餓者が炊き出し場を目前にして行き倒れたのです。その餓死者を供養するために建立されたお地蔵様です。
(昭和40年ごろ、地域の人によって薮の中から飢人供養墓が発見され、平成に入って新しく地蔵が建立されました。)

今から約300年前。たった300年前のことです。

食べ過ぎ解消の為の散歩で来た私。 ここに来るのにはこんな状態で来るベきでは無かったと反省しながら、当時の状況を想像し 何とも言えない複雑な気持ちでお地蔵様に手を合わせました。