月下美人
熊本県と大分県では今まで経験したことのないような豪雨の為、川の氾濫や土砂崩れがあり、
多くの被害が出ました。
このところ大津市のいじめ問題、安全性の確認が取れないオスプレイの配備等、暗いニュースばかりが続いています。
昨日はパンダの赤ちゃんの訃報もありました。気持ちが沈んでしまうことばかりです。
そのような中 福岡植物園から朝下記のメールが届きました。
おまたせいたしました。先日ご応募いただきました「月下美人観賞会」を本日と明日開催いたします。昼間とはひと味違った雰囲気の中で開花の様子をお楽しみください。
開催日時:7月12日(木)・13日(金) 19時30分〜22時(閉門)
気分を変える為にも、見に行こうと思い夜に備え,午後の散歩がてら植物園に月下美人の下見に行きました。
たまたま植物園の方がいらして、下に向かって伸びているつぼみが、90度ぐらいになり、蕾の一部が赤くなりはじめたら開花が近いということをを説明してくださいました。
昼間の状態をしっかり見届け、さて夜はどのような光景を見ることが出来るのかワクワクしながら待ちました。
さあ、いよいよ本番です。夜19時30分に再び植物園に
まだまだ蕾のままです。
昆布状の扁平な形の葉のように見えるものは「茎節(けいせつ)」と呼ばれ、茎の変化したものです。そこから蕾が生じます。くびれている部分は刺座(しざ)といい、そこに生えているごく細かい
産毛のようなものが本来の葉で、サボテンの刺でもあるのです。(サボテンの刺は葉が退化したものです)
時間をかけて徐々に花が開いていきます。
21時ごろから目に見えて開き始めました。良い香りが漂います。
22時近くなると40輪程の花が開き、夢のような光景が広がりました。
月下美人
サボテン科のクジャクサボテン類の一種です。普通イメージする砂漠に映えるサボテンと違い、クジャクサボテンの仲間は中南米のジャングルなどに生息します。白く大きい花を、夜8時ころに咲かせ、早朝には萎んでしまいます。
月下美人はどうして夜に開くのかを教えて頂きました。
月下美人の生育する地域には、虫を食べるのではなく、花の蜜を吸う蝙蝠の仲間がいます。その蝙蝠の仲間は花の蜜を探すため、視覚や嗅覚を発達させました。月下美人はこの蝙蝠たちに花粉を運んでもらうため、濃厚な匂いの白い花を夜に咲かせているのです。
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22時の時点では90%の開花状態でした。植物園に宿泊したい素敵な夜の光景でした。