浅草酉の市   吉原散策

東京で生まれ育ったのに、まだ知らない東京が沢山あります。

「ぽけかる倶楽部」の 縁起物飾り熊手をプレゼント!浅草酉の市&吉原散策!〜もんじゃ焼き
ご昼食つき
 と言うツアーに参加してきました。

酉の市も行った事がなく、落語が好きなのに 落語によく出てくる吉原の詳しい位置も知らず、もんじゃ焼きも食べたことが無い私にとって 全て初めての事が体験できたコースでした。
 
今年は11月22日、今日が浅草二の酉です。
                         
                     プレゼントの熊手
        
日比谷線三ノ輪駅に集合。50人以上もの参加者。2組に分かれて添乗員さんの説明をイヤホンガイドで聞きながら廻ります。

まずは三ノ輪駅の近くにある 「浄閑寺」へ。
浄閑寺
吉原に近いここ浄閑寺はコモで巻かれただけの遊女の屍体が門前へ投げ込まれるようにして埋葬されたことで、別名 「投込寺」(なげこみでら) と呼ばれています。
当時遊女に売られてきた女性は、極貧の家に生れたか、何らかの事情で痛ましい身の上の女性達でした。
「生まれては苦界、死しては浄閑寺」といわれました。
安政二年(1855) の大地震の際には、 たくさんの新吉原の遊女が 投げ込まれたそうです。

         
         
遊郭に身売りされた女性は戸籍も抹消されたうえ酷使、病気になっても看病をうけることもなく、身元もわからず死んでいったそうです。葬られた数は昭和33年に新吉原が廃止されるまでに、2万5千霊(遊廓の関係者、
安政・大正の震災の羅災者なども含む)。昔は夜間にそっと門前に置かれていったといいます。

1929年に新しく建てられたこの新吉原霊塔は、吉原遊廓の女性達のために建てられた共同のお墓です。
         
次に向かったのが、目黄不動尊
目黄不動は、江戸五色不動の一つで、目白、目赤、目黒、目青、目黄の各不動尊のことです。
徳川三代将軍家光が、天海大僧正の具申により、江戸府内の名ある不動尊を指定したそうです。
                    
                  
          
目黄不動尊を後に、吉原大門をめざして土手通り沿いを歩いて行くと、途中に風格ある建物が見えました。
創業125年の天ぷら・天丼の 「土手の伊勢屋」、明治38年創業の 桜鍋の 「中江」と、 いずれも奇跡的に戦災をまぬがれた木造建築のお店です。

桜鍋は文明開花の中、ハイカラなグルメとして生まれました。当時、粋な歓楽街として栄えていた吉原には桜鍋を売る店が二十軒以上も軒を連ね、吉原名物、数少ない東京の郷土料理として、吉原遊郭行き帰りの粋客から朝・夜問わず食されたといいます。中江もその中の一店舗として暖簾を掲げました。遊郭から朝帰りのお客、昼食、夕方は遊郭へ繰り出す前に、そして深夜は遊郭帰りの夜食にと、中江は一日中賑わっていたそうです。現在吉原に残っているのは中江だけだそうです。
         
         
「土手通り」(昔の「日本堤」)を通って「吉原大門」 へ向かいます。

昔の「吉原大門」入口付近にある ガソリンスタンドの角に、見返り柳と碑がありました。
教えて頂かなければ見過ごしてしまいそうな柳です。              
         
         
吉原大門があった場所
この門跡を見ると当時ここで働いていた女性達が本当にいたことを実感し、
複雑な気持ちになります。貧困を生み出す社会の仕組みは憎むべきものです。
現代でも尚、格差拡大や貧困化という現象を生み出し、人間としての尊厳を失われる生き方を強いられる社会がある事に憤りを感じます。
         
「吉原遊郭」には 遊女の逃亡を防ぐため、入り口は「大門」一つしかありませんでした。門をくぐった先が吉原遊廓で、高い塀と「おはぐろどぶ」に囲まれた、隔絶された場所でした。この「大門」を閉ざせば 遊郭内の人々は逃げ出すことが出来ませんでした。

1923年(大正12年9月1日)の関東大震災の時に遊郭の大門は 逃げ出す遊女を閉ざすため、締め切られました。遊郭内で起きた大地震による火災。遊女たちは 逃げ場を失い、吉原弁財天内にあった池に 次から次へと、熱風から逃れるために 飛び込みました。
溺死者その他遊郭内の死者は、490人にも及んだそうです。 現在池はわずかにその名残を留めるのみとなっています。 

江戸時代初期までこの付近は湿地帯で、多くの池が点在していましたが、明暦3年(1657)の大火後、幕府の命により、湿地の一部を埋立て、日本橋の吉原遊郭が移されたのです。
以来、昭和33年(1958)までの300年間に及ぶ遊郭街新吉原の歴史が始まり、江戸時代にはさまざまな風俗・文化の源泉となりました。

吉原神社
遊郭造成の際、池の一部は残り、いつしか池畔に弁天祠が祀られ、遊郭楼主たちの信仰をあつめましたが、現在は浅草七福神の一社として、毎年正月に多くの参拝者が訪れているそうです。
明治5年に創建された新吉原遊郭の四隅に祀られていた四稲荷社と、地主神である玄徳稲荷社を合祀して創建された「吉原神社」。
昭和10年吉原弁財天を合祀したといい、浅草七福神の弁財天となっています。
         

吉原神社をでて約1分のところに吉原神社(吉原弁財天)奥宮があります。

関東大震災時、火災から逃げ遅れた遊女490人が池にとびこんで命を落とした、その慰霊碑がたっています。
                  
         
酉の市と言う事もあって、吉原神社付近から屋台が建ち並んでいます。
         

一葉記念館
明治時代の女流作家・樋口一葉は、台東区竜泉(当時は龍泉寺町)に住み、家族を養うために駄菓子店を営んでいた時期があります。代表作『たけくらべ』は、ここでの生活をベースに執筆されました。その竜泉にある「樋口一葉記念館」は一葉の足跡を紹介する展示施設です。

展示室には『たけくらべ』の草稿や駄菓子店の仕入帳、そして直筆の和歌の短冊など貴重な史料が展示されていました。
今回このツアーに申し込んでから,『たけくらべ』を読み直してみると、何十年も前に読んだ時とは全く異なる視点で読むことが出来ました。
         
酉の市
酉の市は、11月の酉の日(十二支)を祭日として、浅草の酉の寺(鷲在山長國寺)や各地の鷲神社、大鳥神社で行われる、開運招福・商売繁盛を願う祭りで、江戸時代から続く代表的な年中行事です。
江戸時代には「春を待つ 事のはじめや 酉の市」と芭蕉の弟子其角が詠んだように、正月を迎える最初の祭りとされていました。
当時“酉の町”“酉の祭”(とりのまち) ともいわれ、11月の最初に巡ってくる酉の日(一の酉)が一般的に重んじられたようです。
酉の日の祭日が12日おきに巡ってくるため、祭りが2回の年と3回の年があり、現在でも「三の酉」まである年は、火事が多いといわれていました。今年は二の酉までです。

市での代表的な名物は、縁起熊手です。
金銀財宝を詰め込んだ熊手で、運を「かっ込む」、福を「はき込む」といって開運招福・商売繁盛を願った、江戸っ子らしい洒落の利いた縁起物です。
翌年の更なる招福を願って、熊手守りは年々大きな熊手に換えてゆくのが良いとされます。

色とりどり、お店独自のデザイン 技法で作られた熊手がずらりと並んでいます。身動きが取れないほどの混雑。あふれかえる境内では、熊手が売れると歓声が上がり、柏手の音が聞こえます。
         
         
ぽけかる倶楽部が参加者全員に熊手を購入しプレゼントしてくださいました。熊手屋さんの威勢のいいかけ声で手締めが行われました。「家内安全・商売繁盛」と手を打つ瞬間は最高です。縁起の良い来年が約束されたような、とても幸せな気持ちになりました。
   

多くの参拝客を集めるのが、浅草の鷲神社。江戸の酉の市の原点ともされる由緒のある酉の市であること。
また、隣にある長国寺でも酉の市が開かれていることから、お寺と神社の両方にお願いできるため、また、午前0時から24時までと終日開かれることもあり、毎年70万〜80万人が足を運びます。

酉の市の始まりは、江戸近郊に位置する花又村(現在の足立区花畑にある大鷲神社)であるといわれ、祭りの形態も、当初は近在の農民が鎮守である「鷲大明神」に感謝した収穫祭であったと伝えられています。祭りの日、氏子たちは鷲大明神に鶏を奉納し、終わると集まった鶏は浅草の浅草寺まで運び、観音堂前に放してやったといわれています。
         
         
お参りと見学した後、少し遅い昼食です。

OCOMOでもんじゃき
OCOMOはドラマ『リーガルハイ』のロケ地に採用されたお洒落なお店です。
もんじゃ焼きは取り立てて食べたいとは思っていなかったものの、やはり気になる存在でした。
もんじゃ焼きの焼き方を知らない方が結構いらっしゃいました。
私達のテーブル4人全員も分からなく、お店の方に焼いて頂きました。
初めて頂いた感想は?想像していた通りのお味。
東京に住んでいてもやはり もんじゃ焼きってあまり食べないものなのですね。

一度は食べてみたいと思っていた「もんじゃ焼き」をやっと頂くことができました。
                 
          
帰りに浅草寺もお参りしてきました。
         
1人ではなかなか分かりにくくて歩きにくい吉原散策など、初めてづくしのことが体験できた有意義な1日でした。

ぽけかる倶楽部主催 
縁起物飾り熊手をプレゼント!浅草酉の市&吉原散策!〜もんじゃ焼きのご昼食つき 4,980円