正義の女神 テミス 

先日2月10日に「正体のわからないお土産物」をご紹介しましたが、これもポーランドを旅した時
クラクフ門付近の同じ露天で購入したものです。
高さ24㎝と、どこにでも置ける可愛い大きさのブロンズ像です。
売っている人は、台座の所にあるメダルを指さし、「古いコインが入っているよ」と言っていましたが、コインではなく、JB DEPOSEE(仏)の保証メダルです。

                    
ズロチの持ち合わせがなかったので、70ユーロで購入。(2010年9月当時1ユーロ113円)7910円

剣と天秤を持つ正義の女神の姿は、司法・裁判の公正さを表す象徴・シンボルとして、裁判所や法律事務所など、司法関係機関に飾る彫刻や塑像、絵画の題材として扱われてきました。

彼女が手に持つ天秤は正邪を測る「正義」を、剣は「力」を象徴し、「剣なき秤は無力、秤なき剣は暴力」に過ぎず、法はそれを執行する力と両輪の関係にあることを表しています。目隠しは彼女が前に立つ者の顔を見ないことを示し、法は貧富や権力の有無に関わらず万人に等しく適用されるとの「法の下の平等」の理念を表しています。

現在は目隠しをした像が主流ですが、目隠しがないものも多くあります。目隠しをした正義の女神像が製作されるようになったのは法の平等の理念が生じた16世紀頃以降で、19世紀頃より目隠しをした像が主流になります。また目隠しを取った状態の、全体を見通して公正な判断を下す女神とされているケースもあるそうです。目隠しに関してはまだまだいろいろな説がありますが、この事ひとつ取ってもおもしろいですね。


ちなみに弁護士バッジ(愛称ひまわりバッジ)  真ん中に描かれているのが公平を表わす
「天秤」、そして正義を表わす「ひまわり」の16枚の花弁が周囲をかこんでいます。