カーニバルガラス

先週 ウランガラスとサフィレットと言う怪しい輝きを放つガラスをご紹介しましたが、
今日は我が家で実際に使っているカーニバルガラスのお塩入れ(調味料入れ)をご紹介します。

昨日からはヒゼンマユミの実を生けて卓状に飾っています。

                      

この塩入れは1890年頃(ヴィクトリアン)の英国製塩入れです。

カーニバルガラスは、美しく虹色に輝くイリディセント(虹彩)ガラスの一種で、1900年前後のアールヌーボーの時代にはオーストリアのレッツ、アメリカのティファニーなどで高級品が作られました。
同時期以降にアメリカでは、より一般的な使用に向けた型ガラスで成型されたものが量産され
人気を博しました。これをカーニバルガラスと呼びます。
製造方法は仕上げにガラス器の表面に金属塩を含む溶液(硫酸銅塩化コバルトなど)を吹き付け窯の中で蒸着させます。(これも妖しい輝きです。)

                    

由緒正しいこのガラスも、量産され、イギリスの移動遊園地のアトラクションの景品、あるいはお祭りの露店で売られていたとも言われています。カーニバルの名前の由来はそこから来ています。

1930年までにはカーニバルガラスの人気は衰えましたが、1960年代に再度人気となり、今では
アンティーク収集家にとっての人気アイテムの一つとなっているようです。

最近では、銀の部分とガラスがオリジナルで揃っているものをアンティークのお店で見ることも少なくなりました。

我が家では塩入れとして使うより、スプーンを外し 雑草などを生けて楽しむことが多いです。

          

          

スプーンの部分を入れても10㎝以下と言う何とも可愛い塩入れですが、卓上に置いてあるだけで楽しい気分にさせてくれます。


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                    カーニバルガラスの輝き