李朝白磁祭器

今月は李朝の祭器と、落ち着いた色合いの古いお皿を飾って見ました。

李朝白磁高足祭器 

重厚なつくり、どっしりとした重さ、色合い、李朝白磁は独特な魅力を持っています。
李朝白磁面取は凛とした美しさ、そして今回ご紹介する祭器には堂々としたおおらかな
魅力があります。

高足の内側を覗くと奥に上の(お皿部分の高台)が見えます。おそらく後から高足を取り付ける時に付けやすいようにしたのでしょう。当時の陶工の製作過程の姿が偲ばれます。
この大きさの祭器を作るのは大変だったのではないでしょうか。

真白ではなく、グレーもしくは少し薄いモスグリーンがかかった色です。

                  李朝18世紀   径28.5㎝  高さ13m 
          
          

   *******************************

この何の変哲もない地味なお皿。実はとても古いお皿です。

錆釉 陽刻唐花竹梅文 輪花皿  
               1650年〜70年代     口径23.0 高さ2.8㎝,底径12.9㎝

          
          細かい陽刻の作業はいかに大変だったか
          



***********************************
8月はアサガオ,茄子、小鹿の絵柄の小皿を飾っていました。
飾っていた3点をご紹介します。

色絵朝顔形皿  
幕末に三田焼きの技術を継承した篠山藩の王地山で焼かれた型物。磁体は何とも言えない
透明感があり 、とても色が鮮やかです。    
                                幕末〜明治 長径6.7㎝
          

染付茄子文八角
茄子は夏のイメージですが、秋ナスも連想しますので、今週はそのまま飾ることにしました。         
見込みにナスを白く抜いたすっきりしたお皿です。
                               江戸時代   径10.5㎝
          
          

染付鹿文皿  
鹿からは秋を思い浮かべますが、このお皿に描かれているのは小鹿なので、夏に飾りました。
この小皿も もうしばらく飾って置こうと思っています。

○俳句で鹿が秋の季語とされるのは、牡鹿が牝鹿を恋うてもの悲しい声をあげる時期が秋だからで す。
○孕鹿は春の季語。
○その後生まれた鹿の子は夏の季語です。
 

庭園に遊ぶ小鹿の姿が愛らしいお皿。構図も描き方もとてもモダンです。

                                 江戸時代 径10.9㎝

          

まだまだ暫く暑い日が続きますが、インテリアを少し変えただけで秋を感じることが出来ます。