九州を去りがたく ・ 素敵な散歩道

いつもの散歩道を歩いていても この素敵な道を残り数日しか歩くことが出来ないと思うと
九州を去りがたい気落ちが強くなります。

浄水通り動物園から桜坂に向かう道には素敵なレストランや料亭、アンティークショップ。 
緑あふれる散歩コースの桜坂付近には数件しかお店はありませんが今まで私が住んだ中で一番素晴らしい散歩道です。
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福岡に来た時に一番初めに立ち寄ったレストランIMURI。
その後も時々散歩の途中に立ち寄りました。

以前にもご紹介したことがありますが、隠れ家のようなレストランです。中に入ると大きな窓からは福岡の街並みを一望できる抜群のロケーションにあります。

今回は知人をお連れしてIMURIのランチに行って来ました。
                    
ランチは二種類あります。
メインにお肉かお魚をチョイスするコースとお肉とお魚両方いただくコース。

今回メインはお肉料理を選びました。

前菜
          
メインのお肉料理  この日はイベリコ豚
          
デザートはお隣の西洋菓子工房IMURIのケーキから選べます。いつも迷ってしまいます。
          
今回私が選んだのはバナナのムース。珈琲も美味しいです。
          
IMURIはお味、サービス、そして入り口から建物全体の空間の素晴らしさと三拍子揃っています。
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おしゃべりも尽きず、追加でお願いしたのはノンアルコールのカクテル。
今回は中庭のテーブル席で、季節の風・空気を味わいながらゆっくりとした贅沢な時を過ごしました。
          
入り口の大きな御影石の原石は大分から運んだもの、その他内装の説明を、夜の部の日本料理の料理長がわざわざ来られ説明して下さいました。夜のお料理を頂いたことがないのが心残りです。
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お食事の後 イムリのすぐ近くにある、アンティークショップ  コラソン・アンティークスにもお別れのご挨拶に立ち寄りました。イギリスの買い付けから帰ったばかりで、素敵な新入荷の品々を見せて頂きました。小さな可愛いお店ですが美しいものが沢山揃っています。
          
オーナーのお話によると不景気な時代は不思議なことに、高額の品々が売れるそうです。
西洋アンティークのお店ですが、素晴らしい薩摩焼をイギリスで手に入れることが出来たと見せて下さいました。
最近ではドームの他に薩摩や柴山が人気だそうです。柴山は初めて耳にする言葉でした。

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ご一緒した知人にも、IMURIのお味と雰囲気の良さ そしてアンティークショップを覗くのは初めてと喜んで頂くことが出来ました。

この散歩道もあと数日しか歩くことが出来ませんが、福岡での残りわずかな生活を大切に過ごしたいとあらためて思いました。

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またまた新しい事を知ることが出来ました。
ラソン・アンティークスで伺った初めて耳にした柴山とは?
家に帰ってからすぐにネットで調べました。

芝山とは、「芝山細工」 「芝山象嵌」などとも呼ばれるレリーフ状の彫刻と象嵌を特徴とした華やかな装飾技法です。蝶貝、アワビ貝、珊瑚、象牙、鼈甲等を用いて漆器象牙面に花鳥や人物等の文様を描くものです。文様が仕上げ面より浮き上がっているのが螺鈿と異なります。

芝山細工は、文化・文政(1804〜30)頃、上総国芝山(現在の千葉県芝山町)で大野木専蔵が考案し、江戸において活躍していましたが、安政6年(1859)の横浜開港後は、外国人向けの作品が作られるようになりました。

芝山が世界に知られたのは19世紀に開催された万国博覧会と言われています。それ以降、芝山は盛んに輸出されることとなります。繁栄期には多くの名工が浅草、日暮里、根岸近辺に居を構え数々の名品を生み出しましたが、その高度な技術も他の明治工芸と同様に、時代とともに技術が散逸してしまい、現在ではごく僅かな職人を残すのみとなっています。