マレーシア ボルネオ大自然の旅

今年初めての旅はマレーシア。1月11日から17日までの7日間ですが、往復のフライトがある為、中5日間の旅です。短い旅でしたが沢山の体験が出来ました。
総勢12名のツアーです。

1日目
日本からクアラルンプールまでは飛行機で約7時間30分。
そこから国内線に乗り換えてコタキナバルまで約2時間30分。

コタキナバルに到着は21時30分過ぎ。
この日は残念ながら移動だけ。

2日目
さあいよいよ今日から観光です。

コタキナバルから車で約2時間のキナバル山へ向かいます。
世界遺産キナバル山(標高4095m)は東南アジアで最も高い山です。
キナバルの語源は、地元カダザン族に伝わる悲恋物語に由来します。「Kina」は「China」が転訛したもので「中国」を意味し、「Balu」は「未亡人」のことです。

東南アジア最高峰として君臨するキナバル山を中心にした一帯は、世界でも有数の多彩な動植物の宝庫。花崗岩の岩肌がむき出しになった頂上と、熱帯雨林が生い茂る山麓では、20℃以上も気温に差があり、また地質学的にも非常に多様性に富んでいます。植物はラン1,200種を含む4,500種、蝶290種、鳥326種、哺乳動物123種が確認されており、希少種や固有種も少なくありません。

キナバル山は、地元ドゥスン族の間で祖先の魂が眠る地として崇められてきた聖なる山です。

ホテルからキナバル山に向かう途中「からゆきさんのお墓がある場所です」とガイドさんが高台を指さしました。
ノンフィクション作家・山崎朋子が書いた「サンダカン八番娼館」を以前読んだことがあります。サンダカンの町はボルネオの最大の港町。
貧しい日本の娘達が身売りされたり騙されたりして、人買いを経て このサンダカンの町に送り込まれました。高温多湿の地でもあり更に厳しい環境と労働で、多くの若い命が淋しく消えて行った場所です。
本来なら日本人墓地をお参りしたかったのですが、ツアーだと自由がきかないのが残念です。
遠くの高台を眺めながら当時の女性の苦難と悲しさが胸に迫りました。

ラフレシア
ラフレシアが咲いているという看板を見つけバスが停まりました。

進んでいくと          
        
80㎝のラフレシアの花が満開でした。
ラフレシアの花の花粉を運んでいるのは死肉や獣糞で繁殖するオビキンバエ属ハエなので、ラフレシアは死肉に似た色彩や質感のみならず、汲み取り便所の臭いに喩えられる腐臭を発し、送粉者を誘引する等と言われていますが、ガイドさんから決して臭くはないと説明がありました。実際全然匂いはしませんでした。

花がさくまでには2年かかるそうですが、花が咲いたら3日で枯れてしまうそうです。
        
この花はブドウ科植物の根に寄生し、本体は寄主組織内に食い込んだごく微細な糸状の細胞列からなり、ここから直接花を出すそうです。茎、根、葉はなく花は雄花と雌花に分かれており、雄花の葯からは粘液に包まれてクリーム状になった花粉が出て、花の奥に入り込んだハエの背面に付着すます。このハエが雌花に誘引されて花の奥に入り込み、雌しべの柱頭に背中が触れると受粉が成立するそうです。
                  
枯れて黒くなったラフレシアの花があちこちにありました。蕾はネットで保護されていました。
群生するのですね。
        

ラフレシアを見た後は入口で売っていたドリアンとランブータンをガイドさんが
ご馳走してくださいました。ドリアンは匂いはきついですが、お味はまったりしていて大好きな果物です。
        

キナバル国立公園
キナバル国立公園の中にキャノピー・ウオークウェイとポーリン温泉があります。
ガイドさんが「高所恐怖症の人と心臓の悪い人はキャノピー・ウオークはやめた方が良いですよ」と脅かします。
キャノピー・ウオークをしない人はポーリン温泉で待っていることになりました。

高所恐怖症の私。長いエスカレーターでも冷や汗が出るくらい怖いのですが、ここまで来て参加しないわけには行きません。

20分ほど熱帯雨林のかなりきつい山道を登るとキャノピー・ウオークウェイの場所にたどり着きました。受付小屋がありカメラの撮影をする人は、RM5(約150円)が必要です。

一度進んだらもとには戻れません。高い所は41m。人1人がやっと通れるほどのつり橋です。
1度に渡れる人数は制限されています。
        
ゆらゆら揺れます。
        
高さ40メートルを超す木々。好奇心が恐怖心に勝ち、周りの風景をしっかり見ることが出来ました。残念なことに動物は出てきませんでした。
        

雄大なジャングルの自然に包まれ、不思議なことに高い所も全然怖くありませんでした。 
        

ポーリン温泉
キャノピー・ウオークの後はポーリン温泉で足湯につかりました。ポーリンとは、カダザンドゥスン族の言葉で竹の意味。太平洋戦争中にボルネオ島を占領していた大日本帝国軍の手により掘削、開発されました。温泉好きの日本人と違い、現地住民には温泉入浴の習慣がなかったために、大日本帝国軍撤退後は放置されていましが、70年代から整備が進められ、現在は国立公園の一部として多くの観光客が訪れます。

        

        

        

お昼食はカザタン料理を頂きました。
                

再びキナバル自然公園
ボルネオの歴史・動植物などを資料館で見学
            
          

資料館を見た後は自然公園内を歩きます。キナバル公園の植物は1万年前の植物がそのまま残っていることから世界遺産に登録されたそうです。食べられる植物、薬草になる植物なども教えて頂きながら歩きました。
                  大きなへゴの木
                    
四季がない熱帯地方のボルネオ等に生えているラワン等の木には年輪が無いそうです。
            大きなアリ塚            木の途中に出来たアリ塚
                  
初めてみる植物が沢山あります。

                  
          ジンジャーのつぼみ             野生のバナナ
                  

地元住民は、昔から地域の固有種を自然の薬として利用するそうです。薬草に関する知恵は数千年も前から培われてきたもので、今でも薬草を利用して病気を治すことが多いようです。

夕食は舞踊ショーを観ながら海鮮料理を頂きました。
          

2日目の最後はナイトマーケットの見学
このマーケットは偽物や品質のあまりよくないものを売っているお店が立ち並んでいます。Tシャツを買う場合は縮むので大きいサイズの物を買ってくださいと笑いながらガイドさんが説明します。
         

 充実したボルネオの1日でした。