タバコと塩の博物館

昨日「タバコと塩の博物館」に行って来ました。

この博物館は1978年(昭和53年)、当時の日本専売公社によってたばこと塩に関する資料の収集や調査を行うことを目的に、渋谷の公園通り沿いに日本専売公社のタバコ製造販売70周年を記念する事業の一環として開設されました。

戦前から収集されていた様々なタバコや世界中の岩塩などが展示されています。

9月2日からは休業して2015年春ごろ場所を墨田区に移し リニューアルオープンすることになったそうです。
渋谷の公園通りに有る博物館としては 最後となるための展示と言う広告を目にする様になりこの博物館の事を初めて知りました。

昨日は猛暑の中、野暮用を3つ抱えていたのですが、その一つがこの博物館のすぐ近くでしたので,合間をぬって行くことが出来ました。

          

キセル、たばこ盆などの伝統的な喫煙具や、江戸時代の喫煙風俗が描かれた浮世絵などが展示されていました。
鈴木春信、喜多川歌麿写楽らの浮世絵コレクションもありました。

          

旧大名家に伝わる豪華な装飾が施されたたばこ盆は見事です。
          

紀州徳川家所蔵の《梨地草花蒔絵提げたばこ盆》もありました。
各大名家が1929年の世界不況のあおりを受けて売り立てた道具を手に入れたとのことです。
          

目を引いた「枕きせる」
江戸後期の物ですが、実際には、枕でもキセルでもなく、飾り物のようです。
             

趣向を凝らした煙管も沢山展示されていました。     
          

           

興味深かったのは「脱帽」と書かれているコーナー。 孝明天皇明治天皇の喫煙具が展示されていました。
大名家の物よりも簡素な物でしたが、昔は皇室関係の展示を拝見するのも脱帽したのですね。
           

たばこがキセルから紙巻きに代わりつつあった1932年、大蔵省専売局が始めた「煙草に関する参考品収集事業」が発展して史料館設立構想が生まれ、戦後に発足した日本専売公社1978年に博物館を開くまでの歴史を表した展示もありました。
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昭和初期には百貨店などを会場にし「たばこ博覧会」が数多く開催されたそうです。
           
現在のように煙草が社会悪のように捉えられていなかった古き良き時代を偲ばせます。

                 「桂文楽たばこ入れコレクション」粋ですね。
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世界のたばこ工芸も展示されていました。
          

塩の事についての展示もありました。
          

最後に、今まで開催された企画展のポスターが貼りつけられたコーナーがありました。
           

夏休みと言うこともあり、お子様連れの方も多かったです。

つかの間の見学でしたが、充実した展示の数々は充分楽しむことが出来ました。