北欧の旅  ベルゲン鉄道・フロム山岳鉄道

4日目 前半

今日はヴォス駅からベルゲン鉄道に乗りミュダール駅まで行き、そこで憧れのフロム山岳鉄道に乗り替え
フロムまで行きます。その後遊覧船に乗ると言う乗り物三昧の一日です。

朝食後ウーレンスバングホテルを出発して しばらくすると巨大な吊り橋が見えてきました。2013年完成したというこの吊り橋は、ノルウェーで最長の全長1380メートルあるハダンゲルブリッジです。
これまで運航されていたカーフェリーによる移動に比べ、はるかに時間が短縮されたそうです。

この橋はウーレンスバングホテルの3代目夫人(現在のオーナー、ハンス・ウトネさんの祖母)の子供のころからの念願で、ノルウェー政府やロイヤルファミリー言い続けてきた縁で実現した橋です。
        
実はこの橋の見学、最初の観光予定では3日目に「スターガスタイン展望台」に行く予定だったのですが、
グドヴァンゲントンネル内で火災が発生した為トンネルが閉鎖されたために見学できなった代替観光です。
        
その後美しい景色の中を走る事約1時間 ベルゲン鉄道ヴォス駅に到着。

ベルゲン鉄道ベルゲン鉄道はノルウェー国鉄の花形路線です。オスロとベルゲン間約470kmを約7時間で結ぶ、美しい景観の中を走る北欧の中でも人気のある鉄道です。今回はヴォス―ミュルダール間の乗車です。

ヴォス駅
        
駅の近くのトロール
        
ヴォス駅付近の風景
        

        
列車が入ってきました。この列車(2等車)に乗りミュルダール迄約50分 素晴らしい景観を楽しみます。
        

        

        

        

        

ミュルダール駅に到着です。
          
ミュルダール駅のホームの反対側にはフロム鉄道のフロム行き登山電車が待機しています。私達はすぐに指定された車輌を探しフロム鉄道に乗り込みました。

フロム鉄道
1940年に開通したミュルダール〜フロム間を結んでいるフロム鉄道は世界の鉄道の中でも最も魅力的な鉄道の一つと言われている、ノルウェー国鉄の最高傑作といわれる山岳鉄道です。

この列車は標高866mのミュールダールの山の中の駅から出発し、ヨーロッパで最長、最大の深さを誇るフィヨルドであるソグネフィヨルド を通って標高2mに位置するフロム へと向かいます。

                  添乗員さんが作って下さった資料 
        
                                  
フロムとは古代ノルウェー語で”険しい山の間の小さな平地”という意味です。
        
フロムとミュールダールの間、わずか 20km ですが左右に息を呑むような景観が続きます。
車内では、沿線の説明アナウンスが日本語でも流れます。
        
勾配が急で幅の狭いフロム渓谷を走る列車からは、高さ 164m のリョーアンネフォッセン滝や、険しい山々が眺められます。
 
この登山電車は5種類のブレーキを装備し、それぞれ独自に操作できるそうです。
        
ショースの滝が見える所には観光と発電所のための駅があり、約10分近く停車します。

乗客は列車から降りて迫力ある滝を見学します。

海抜630mのショース滝の全長は93m。海抜767mのレイヌンガ湖が水源です。
隣りにショース滝発電所があり、ここでフロム鉄道の電源をまかなっているそうです。
        
暫らく滝を眺めていると、幻惑的な音楽がながれ、滝の中央部に赤い服をまとった妖精が現れました。

この赤い服を着た妖精はフルドレと言うノルウェー民話に登場する美しい山の妖精です。

消えたかと思うと他の所から出現します。不思議な世界が広がります。どうやら数人の妖精で構成されているようです。

滝のそばに出現した妖精、一歩間違えれば滝に飲み込まれてしまうのではないかとハラハラしますが
望遠で見ると命綱で守られています。それにしても大変な演出です。
演劇学校の女学生がアルバイトで出演しているそうです。

自然と調和した見事なアトラクションは思い出に残る光景です。
        
ショースの滝を過ぎ列車が更に下ると、左手にソグネフィヨルドの分枝アウラフィヨルドの最奥部に位置する人口450人ほどのフロム村が見えてきました。

見とれていて撮影は出来ませんでしたが村の中心部には黒壁のフロム教会が見えて来ました。
この建造様式は当地方の典型的な物で落ち着いた佇まいです。

        
滝、山々、20ものトンネル、大自然の中を走り抜けた約1時間のフロム鉄道の旅は, 間もなく終点のフロム駅に。
高度差864メートル、延長約20キロのフロム鉄道。雪崩や崖崩れによる被害を極力回避するためトンネルが20もありましたが、そのほとんどが機械を使わず手で掘られたそうです。
        
フロム駅付近
        

        
          
        

        

昼食は駅の近くのレストランで
                サラダと白身魚のグリル
                  
フロム駅のすぐそばがフロム港。切り立った断崖の下にあるフロム港は、ソグネフィヨルドの分枝であるアウラフィヨルドの最奥部に位置します。フェリーに乗船するまでの時間付近を散策しました。

鉄道博物館
フロムの旧駅舎に設けられた鉄道博物館
お土産物屋さんと中でつながっている小さな博物館ですが、フロム鉄道の技術的な発展とこの仕事に携わった人々の事、当時の様子がわかるたくさんの展示品があります。先人がこの地で挑んだ難工事の過程が良くわかります。
見どころはさんEL-9式の機関車。
        
見晴らしの良い高台に登るとソグネフィヨルドが一望できました。
                  虹がかかった美しい景観
        
この後ソグネフィョルド遊覧観光です。