家にあるベルリンの壁

昨日分断された朝鮮半島のことに触れましたが
分断された国家は過去にも沢山あります。

その一つにドイツ連邦共和国(西ドイツ)とドイツ民主共和国東ドイツ) (1949年〜1990年)の分断がありました。 

冷戦の象徴、そして分断時代のドイツの象徴であっのたがベルリンの壁
1961年に建設され1つの民族を隔てていたその壁は1989年壊され 、壁崩壊から満1年も経たない1990年悲願の東西ドイツの統一が実現しました。

ベルリンの壁が壊される歴史的場面は世界中のニュースで流れ、新しい時代が訪れることを感じました。

1992年に家族でヨーロパを旅した折にそのベルリンの壁を見に行きました。
まだ壁は少し存在しているのではないかと、実際に自分の目で歴史を確認することが出来る期待にワクワクしていました。

壁はまだ少し残っていました。

壁の近くには小さい露店が沢山出ていて『ベルリンの壁』と銘打って
壊した壁を売っている人々があちこちにいました。

その時に購入した壁が下の写真です。歴史を手にしたようで感激したものです。
本物であることを証明するスタンプが押してあります。
(残っている壁を売るために実際に壊しながら、露店を出している人から買ったのです。が・・・)
          

ベルリンの壁近くに立ち並んでいた露天
          

後で知ったことですが、当時の壁の前の露店の石はほとんど実物の壁とは違う贋物だったということです。ですので家に有る壁は本ものかどうか定かではありません。でも偽物であっても、私には歴史を手にした思いは変わりありません。

ブランデンブルグ門のすぐ近く、旧東ドイツ側にある、グランドホテルに宿泊しましたがその豪華さに驚かされました。グランド ホテルは共産党時代に軍用の目的で建てらたそうで、古典的なスタイルの建物で、国会議事堂の隣りにあるため国家の要人や王室関係者にも良く利用されていたそうです。

          

その反面 旧東ドイツの庶民の生活は厳しかったようで、旧東ドイツ側の町をまわってみたところ、町の中は西側とは違い 閑散としていて人の姿は殆ど見かけませんでした。お金がないので、皆外に出ず家の中でひっそり暮らしていると聞きました。

ホテルの豪華さと庶民の生活を比べ、どの政党であっても権力を握ると 権力者は豪華な生活をするものだと感じたものです。

同じ民族が分断される悲劇は起きてはならないことです。