正体不明なお土産

これは2010年9月にポーランドを旅した時にクラクフ門付近の露天で購入したものです。

この絵は石を彫ったようにも見えますが、素材は定かではありません。
カメオのような彫にも見えますし、すべてが樹脂で出来ているものか、石の上に樹脂を張り付けているのか、そしていつ頃の物かも分かりません。     (30センチ×25センチ)

その疑問が少しずつ解けて来ました。

          

売っている方もよくわからないと言っていました。150ズロチ(1ズロチ35円)5250円で購入。
古い陶器を主に売っていたので、この品物には興味が無いようでした。

                    

重いので壁に掛けるのには場所を選びます。

先日立ち寄ったアンティークショップ アントレでどのように飾ったら良いのか伺ったところ
壁に掛けないのなら額の後ろに細工をして、立てて飾る方法がよいのではと提案されました。
(アンティークの楽譜台のような形状でこれに合うものを探していたのですが、教えて頂いた方法が良いですね。)

又素材を伺ったところ、大理石だそうですが、それを彫ったものか、大理石の上に後から他の素材で細工したものか、額を開けて、石の厚さなどを調べなくては分からないということでした。
流石、アンティーク素材で、建築なども手掛けるアンティークショツプの方は手に取った重さだけでそのような判断まで出来るのですね。
土台は大理石、樹脂ではない事がわかりました。

額はそれほど古くなく50年以内の物と説明して下さいました。アンティークとは言えないかもしれません。でも、この雰囲気 気に入っているのです。

徐々にこの絵の素材や古さが判明してきます。

購入してからこのモチーフが何を意味しているのか調べているのですが未だにわかりません。
カメオ風の彫りですので、カメオによく用いられるモチーフのギリシア神話を調べたのですが
定かではありません。
ギリシア神話オリオン座の成り立ちをモチーフにしたものと推測しているのですが、ご存じの方が
いらしたら まったく的外れと笑われるかもしれません。
            
きっといつか判明するでしょう。
こうやって正体不明の物を(少々言葉が悪いですね)調べていく過程もまたとても楽しいひと時なのです。

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(今のところ)色々調べてやっとこの話にたどり着きました。

オリオン座の事
ギリシア神話では、巨人の狩人オリオンとされています。
これに関連して、南東隣にある大犬座はオリオンの飼っていた猟犬ともいわれ、
足下のうさぎ座はオリオンの獲物とされています。
オリオンは海神ポセイドンとミノス王の娘エウリアレ−の間に生まれ、人並外れた
頑丈な肉体と、たぐい稀な美しさを持ち、優れた狩人としてその名を馳せていました。
ある時オリオンはキオス島の王、オイノピオンの娘メロぺを見初め、オイノピオンに、メローペとの結婚を申し込みました。しかし、オイノピオンはオリオンを快く思わなかったので、
「この島を荒らしている大獅子を退治してくれたら認める」と言いました。
でも、オリオンにとってその程度のことは造作もなく、たちまち大獅子を退治して、獲物を
メローぺに捧げて結婚を迫りました。困り果てたオイノピオンは、オリオンを酒席に招いて
酔いつぶし、オリオンの両目をつぶして海岸に放り出してしまったのです。
目が見えなくなったオリオンは、「東の国に行き、朝日の光を目に受ければ再び目が見えるようになる」という神託を受け、海を渡って鍛冶の神ヘパイストスの鍛冶場へやってきました。
鍛冶場にはヘパイストスの工人、少年ケダリオンがいました
オリオンはケダリオンを肩にのせ、
彼の誘導で東の国へと向かいました。
やがて、東の国にたどりついたオリオンは日の神ヘリオスと出会い、その光を目に受けて
ようやく視力を取り戻したのです。オリオンは、オイノピオンに復讐するために
キオス島に向かいましたが、オリオンがやって来ることを知ったオイノピオンは、
ヘパイストスが作った地下室に隠れてしまいました。王に忠実だった島民達も
決して彼の居場所を口外しなかったので、オリオンは復讐を諦めざるを得ませんでした。
その後、オリオンはクレタ島に渡って、月の処女神アルテミスと出会いました。
しばらくの間アルテミスと暮らし、ともに狩りなどをして楽しんでいました。
でもある時、自分の狩りの腕前に気を良くして慢心したオリオンは、「俺はこの地上のありとあらゆる獣をことごとく射とめてみせる」と口走ってしまったのです。このオリオンの言葉を聞いた神々は、オリオンのうぬぼれをこらしめるため、1匹の大サソリ (蠍座) をオリオンのもとに遣わして、彼をその毒の尻尾で刺し殺させてしまいました。オリオンは、彼の死を悲しんだアルテミスの計らいで天に昇って星となりました。これがオリオン座といわれていますが、星となった今でもサソリを恐れて、蠍座が昇るころになるとオリオン座が沈みはじめるのだといわれています。