薬膳レストランのカレー

気温が上がるとカレーが食べたくなります。
浄水通りにある薬膳レストラン「きももき」にカレーを食べに行きました。

              今回は店内の生薬のディスプレーのご紹介。
          
                      
お料理に使う生薬はこれよりはるかに多くの物を用意してあるそうです。

薬膳カレーは やはり普通のカレーとは違います.莪朮(がじゅつ)や丁子など、さまざまな生薬と鶏のスープで煮込んだカレーです。玄米の酵素ご飯にかけて、鶏と季節の野菜をトッピングしてあります。

莪(ガジュツ)は紫ウコンとも呼ばれ、ショウガ科ウコン属の多年草で、根茎が薬用として中国やインドの伝統医療で古くから利用されています。 胃腸障害、消化不良、感染症、発熱などの治療に使用されていて、がんの予防や治療に有効な様々な効果もあるようです。
 
丁子には胃を温め、発散や停滞しているものを動かす作用があります。効能としては芳香性健胃、駆風(くふう)、食欲増進などです。

          

カレーは普通 材料を油で炒めて作りますが、「きももき」では油は使わず鶏などのスープで煮込んでいます。6種類も生薬が入っているそうです。
季節のお野菜が沢山入っています。
写真を見ながら思い出せるものだけでも、インゲン,山芋、ズッキーニー、椎茸、シメジ、カボチャ、
パブリカ、松の実、クコ、が入っていました。鶏も長いことに込んであるので、美味しい!

玄米の酵素ご飯には疲労回復、ダイエット効果、デトックス効果などがあるようです。
          

カレーには小鉢2つと、香の物が付いていますが、小鉢1つはデザートに変えることも出来ます。この小鉢にも生薬が使われているようです。

鶏に衣をつけて焼いた物。これは油で焼いたものですが、脂っこくはありません。
付け合せはセリとキャベツを(辛子と味噌と酢)で和えた物。
                      

豆腐のハンバーグ
何種類もの野菜と豆腐をつなぎを使わずにまとめ 蒸したものだそうです。
ふわっとしたハンバーグは時々お野菜のしゃきしゃき感を楽しめ とても美味しいです。
                      

香の物
                      

このカレーのセットには何種類の食材が使われているのでしょう。以前1日30品目を食べるのが理想と言われていましたが、(現在は言われなくなりました)本当の意味での理想的な栄養のバランスのお料理ですね。

オーナーから生薬の釣藤散の効用の書かれた紙を頂きました。この生薬は4月20日から5月5日までのランチセットの24節気のお粥の「釣藤鉱と竹の子のお粥」に使われているものです。

釣藤散はストレスの熱を鎮めると書かれていました。
怒りは肝、喜びは心、悲しみは肺、恐れは腎、思いは脾(消化器系)を傷つけると言ったように中国では喜怒哀楽の感情(七情)と各臓腑緒の間に強いつながりがあり、精神的なストレスの影響を、最も受けやすい臓腑は肝だそうです。ストレスが長く続くと気の滞りが熱症を生むことあるようです。この熱を鎮める効果があるのが釣藤散なのです。

喜びすぎも心臓を傷つける? なら、ストレスが無い(と思っている)私も気をつけなくては。

今日頂いたカレー、生薬の効果のことを考えなくても、とても美味しかったです。
暑くなる時期、頻繁に頂きたくなるカレーでした。

心を込めて丁寧に作るお料理は、舌だけでなく心にも伝わってくるものです。