薬膳レストラン 季節は 「芒 種」

芒 種(ぼうしゅ)  芒ある穀類、稼種する時也
稲の穂先のように芒ある穀物の種まきする頃と言う意味ですが、現在の種まきは大分早まっています。西日本では梅雨に入るころです。

今日から芒種に入りました。早速 薬膳料理レストラン「きももき」に行って来ました。

気温も上がり、スッキリした飲み物が頂きたくなる季節です。
ジンジャーエールを頂くことにしました。

メニューには「生薬と生姜のエキスで喉も胃腸もスッキリ」と書かれています。
ジンジャーエールの中には棗とレモンが入っていて見た目も綺麗です。

このジンジャーエールの中には6種類の生薬が入っているそうです。はじめは黒糖の蜜を入れずにそのまま飲んで見ました。本当にスッキリ!
次に黒糖の蜜を少し入れてみました。これも美味しいです。

自宅でもジンジャーエールを頂く時、生薬は難しいかもしれませんが、このように棗とレモンを入れても綺麗ですね。
          


今回も24節気のお粥を頂きました。

6月21日迄のランチセット 24節気のお粥は「はと麦と玉蜀黍のお粥」です。
芒種」のお粥は  「余分な水分を排出し美肌を作る薬膳粥」だそうです。
          

ハトムギも漢方なのですね。
ハトムギ」は、イネ科の「麦」の一種ですが、ふつうの「麦」とのちがいは、栄養価のたかさです。
良質のアミノ酸で形成されていてタンパク質、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンB群、脂質、糖質などがバランスよくふくまれていて、身体の新陳代謝を活発にするそうです。
ハトムギの実から硬い外皮をとったハトムギの粉は、「ヨクイニン」という名前の漢方薬でもあります。ヨクイニンは、漢方薬を上・中・下の三ランクに分けて記載している「神農本草経」という漢方薬の原典で、「いくら摂取しても害がなく、健康を増進するすぐれた保健食品」であるとされる「上薬」に指定されています

はと麦の効能
1.糖尿病の予防や治療に効果。
2.むくみ、脚気、腎臓・膀胱などの結石にも効きます。
3.筋肉痛、リュウマチ、神経痛に効があります。
4.美容効果 ヨクイニンの煎じ薬は、皮膚の栄養補給に役立、肌をきれいにします。
5.イボ取り効果
6.制ガン効果 特に胃がんなどには効果があるという報告があります。

*トウモロコシも利水効果がありムクミをとり、胃腸の働きを高める効能を持つ食材だそうですので、はと麦と共にダブルで効果がありそうですね。

「はと麦と玉蜀黍(とうもろこし)のお粥」

漢方が入った昆布だしで炊き上げています。はと麦のプチプチした触感が何とも言えない美味しさと充実感を与えてくれます。

とても美味しいので、作り方を伺うと、はと麦は前の日からお水につけておくそうです。玄米とは
時間差をつけて下準備をしておくのですね。炊く時はトウモロコシと、はと麦、玄米を一緒にお出汁で炊いて良いそうです。一寸手間がかかりそうです。

丸々した「はと麦」を頂くのは初めてでした。
今回はいつものお粥より少しお味がしっかりしているように思いました。やはり、塩分を必要とする暑い季節に配慮しての味付なのでしょう。上にカッテ―ジチーズが乗せてありました。チーズとお粥の相性がとても良いのです。どのお粥にもカッテージチーズは合うかどうか伺ったところ、いろいろなお粥に試してみたそうですが、このお粥に一番合うと言うことでした。
          

小鉢
おからと漢方酢をベースにしたサラダ。中に卵、キュウリ、タマネギ、ハムなどが入っているさっぱりしたサラダです。
                       

冷茶碗蒸し
カツオ出しが美味しい茶碗蒸しです。上に乗っているのは紅花。
                       

香の物
見た目は普通のキュウリのお漬物ですが、頂いてみると!何かが違うのです!
たたきキュウリをハッカと、草豆蔲(そうずく)の漢方に少々のごま油と醤油を加え漬けたそうです。
                      

デザート
棗のエキスと豆乳を混ぜたソースがかけてありました。
                      

お茶はそば茶。

次の節気は夏至
陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以て也
一年中で一番昼が長い時期なのですが、日本の大部分は梅雨の時期です。
ですのであまり実感されません。
花しょうぶや紫陽花などの雨の似合う花が咲く季節です。

うっとうしい季節かも知れませんが、雨に似合うお花を楽しんだり、梅酒やラッキョウ漬け等、
二週間後の夏至に出来る楽しみも沢山ありますね。