世界遺産検定

旅行をする前に、行く場所に関連した映画を見ることを前にブログに書きましたが、下調べをしてから行くと旅の楽しさは倍増します。

知識があることで旅行はずっと楽しくなりますし、知識がなければ見落としてしまう素晴らしい見どころがあるのです。 特にポーッとしている私は、準備をしてから行かないと あれもこれも見落としてしまい後悔することになります。

          
        
海外に行くときにはその国の世界遺産を調べていくのも楽しみの一つです。

25日から行くミャンマーには世界遺産がありません。
素晴らしいバガン遺跡があるのに何故?

その理由は最後にご紹介します。

旅をしていると、何故このような場所が世界遺産に登録されているのか、何故これほど素晴らしい所が登録されていないのか疑問に感じることがあります。

その疑問が世界遺産検定を受けるきっかけになりました。

2006年第1回目の世界遺産検定が実施されました。私が知ったのは検定申し込みの締切2日前、
駆け込みで申し込みができたもののそれからが大変。2005年に登録されている世界遺産を丸暗記。
確か当時812の世界遺産があったと記憶に残っています。

2012年7月現在、世界遺産総数は962件です。

世界遺産に何故登録されたかを学ぶことで、世界遺産制度や課題を理解し、登録された世界遺産の背景となる歴史や文化、そして世界情勢まで知ることができます。

基本的な知識があると、時の流れの中で朽ち果てて残骸にしか見えない世界遺産も、造られた当時の姿、人々の生活が想像でき、壮大なロマンが目の前に広がって見えてくるのです。
旅の面白さが数倍違ってくるのを実感します。

現在世界遺産検定は3級、2級、1級、最上級のマイスターと4つの級に分かれており、年に2回実施されています。

第1回目の検定ではブロンズとシルバーしかありませんでした。当時の認定証はこれ↓

          

第12回検定実施日は12月9日です。申し込み期間は9月3日〜11月7日迄。

私が世界遺産の中で興味があるのは負の世界遺産です。人類が犯した悲惨な出来事を伝え、そのような悲劇を二度と起こさないための戒めとなる物件です。
まだ日本の 原爆ドーム(広島平和記念碑)・ポーランドアウシュヴィッツ強制収容所南アフリカ の ロベン島にしか行った事はありませんが、負の世界遺産からは人間と言うものを深く考えさせられます。

暫く受けることはお休みしていた世界遺産検定、またチャレンジしてみようと思っています。
    
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さてミャンマー世界遺産が無い理由ですが、

実はミャンマー政府の、バガンユネスコ世界遺産として登録しようとする試みは失敗に終わっているのです。この暫定遺産、1997年の世界遺産委員会で世界遺産登録が審議されましたが、残念ながら登録は延期されてしまいました。

これは国家平和発展評議会ミャンマーの軍事政権の最高決定機関)が、元来の建築様式を無視し、元のものとは似つかない近代的な建材を使用し、無計画に遺跡のストゥーパ、寺院、建造物を修復してしまい、また軍事政権がゴルフコース、舗装された高速道路を建設したり、南西のMinnanthu近郊には高さ61mの展望台を建ててしまった為だからです。「ミャンマーの遺跡は生きている遺跡であり、自分たちのやり方で守る」と言い切り、ユネスコからの遺跡修復の支援も途中で打ち切られました。国際社会の干渉を受けることを一貫して敬遠してきた経緯があるのです。

しかし、世界遺産委員会はこの遺跡の普遍的価値を認め、ミャンマー政府にバガンの保護体制を改善して早急に再推薦するように要求しています。新しいミャンマー政府が本気を出せば,比較的近いうちに世界遺産になるでしょう。

*暫定リストとは、世界遺産登録に先立ち、各国がユネスコ世界遺産センターに提出するリストのことです。原則として文化遺産については、このリストに掲載されていないものを、世界遺産委員会に登録推薦することは認められていません。