マレーシア ボルネオ大自然の旅

4日目(後編)
クアラルンプール

クアラルンプールでのガイドはリンさん。
ボルネオのガイド ロウさんとは対照的。

ひょろっと背が高く、あまりおしゃべりではありません。ところが真面目な顔をして、絶妙な間で
冗談を言っていることが次第に分かって来ました。
                  

リン(林)さん曰く マレーシアではマレー人が優遇されているので 僕は貧乏です。
このバスを運転しているドライバーはマレー人ですが・・・でも・・・彼も貧乏です。

公務員になれるのはマレー人。学校も、医療もマレー人は無料だそうです。

マレーシアの「ブミプトラ政策」
ブミプトラ政策で優遇の対象となる「ブミプトラ」は、マレー人のほか、山地やボルネオ島などのオラン・アスリなどのほとんどの土着の少数民族も含まれます。最もブミプトラ政策の恩恵を被っているのはマレー系実業家といった富裕層が中心となっています。
企業の設立や租税の軽減などの経済活動のほか、公務員の採用などでもマレー系住民が優遇されています。また、マレー人は国立大学へ優先的に入学できます。

この政策は主にマレー人と中国人の対立の結果であるためですが、局外者の他民族も同じような立場に置かれており、そうした現状を不服としている人も多いようです。

この優遇により、マレーシアの国立大学のレベルが低くなったり、マレー人の勤勉さが失われたりと問題があるようです。

ブミプトラ政策への見直し
最近ではナジブ首相とその顧問らが、ブミプトラ政策を見直すことで、公正な経済競争への道が開け、国内外の資本による投資が活発化し、民族的な融和も進むと主張しています。マレーシアはこの政治改革によって、政策の転換に動き出していると評価されています。

2010年に立ち寄ったドバイをふと思い出しました。ドバイではドバイ人には政府が家を無償で提供。ドバイ人同士が結婚すると政府から多額なご祝儀がもらえ、子供手当も毎月支給されます。
ドバイ人は公務員になれ高級なお給料が支給されると至れり尽くせり。ドバイの
きらびやかなイメージとは裏腹に、出稼ぎ労働者も多くいたことを思いだしました。

プトラジャヤの観光
クアラルンプールに到着後すぐに新生行政都市プトラジャヤの観光です。
プトラジャヤ は、クアラルンプールの南郊にあり、クアラルンプールとクアラルンプール国際空港との中間に位置している都市です。もともとは大湿地帯でした。1995年から建設が開始された街です。中央部のプトラジャヤ湖は人工的に作られました。 
        

中心はプトラ広場で、中央に星型の池と旗竿が設けられていて、広場に面した丘の上首相官邸もあります。
                         首相官邸
        
プトラ広場の地下にはスレラ・プトラという大きな商業施設があります。                         

スリ・ワワサン橋
スリ・ワワサンとは「輝くビジョン」といった意味です。
プトラ広場から眺めると、遠くにスリ・ワワサン橋が見えます。 この 橋は一般住宅地区とオフィス街を結ぶ斜張橋です。
        

財務省
プトラジャヤの中央通りに面しています。大きな建物で、複合開発地区のランドマークになっています。
        

ピンクモスク
        

入り口で水色のケープを貸して頂き中に入ります。
                   

ピンクモスクの内部正面です。突き当たりにメッカの方向を示すミフラーブが見えます。
        

新行政都市プトラジャヤ観光の後は夕食。             
久しぶりの日本食でした。
                 

本日の最後の見学はペトロナスツインタワーライトアップ。

ところが夕食を終えて外に出ると大雨と雷。雨が小降りになるのを待っていたのですがなかなか止みません。

雨の中 バスから1人ずつ降りてガイドさんに傘をさしかけて頂きながら写真撮影だけをしました。

ペトロナスツインタワー
20世紀の高層建築としては最も高い、高さ452mの88階建てで、マレーシアの国立石油会社ペトロナスによって建築されました。この塔はイスラム様式でマレーシアのモスクに似せて作られており、特徴的な尖塔を持っています。建設当時はこの尖塔を含めた高さで建築物世界一を誇っていましたが、2003年10月17日に中華民国台北101に世界一の座を譲り渡しました。
ただ、二本のビルが対になっているツインタワーとしては依然として世界一の高さを誇っています。
建築に関しては日本の建設会社ハザマがタワー1を、韓国のサムスン物産建設部門がタワー2を、それぞれ建設しました。

        

クアラルンプールの建物はこのツインタワーだけでなく日本が関わった建物が多いそうです。
クアラルンプール国際空港は故黒川紀章氏の設計です。

明日5日目はマラッカに行きます。

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世界中に日本企業が進出。日本人が活躍しています。
この数日間報道されているアルジェリアの人質事件。罪のない日揮の社員が殺害され、今なお安否が確認されていない方もいらっしゃいます。   心痛む出来事です。
日揮のみならずエネルギー関連事業などで危険な地域で活動する企業は少なくありません。
 
世界中の紛争や、経済が直ちに影響する時代になった事を痛感します。