立ち入ることの出来ない世界遺産

あっという間に今日からもう2月。

今月は13日から1週間ハワイに行くことになっています。

ハワイには2つの世界遺産があります。

1つはハワイ火山国立公園
        

2つ目は2010年に登録されたパパハナウモクアケア。

ところがパパハナウモクアケア世界遺産には立ち入ることが出来ません。
        

        

世界遺産保全が目的であり、観光開発を促進する趣旨ではないため、世界遺産登録によって
観光上の開発が制限されている地域もあるのです。

パパハナウモクアケアは、太平洋、ハワイ諸島の北西250km、東西1931kmに広がる北西ハワイ諸島とその周辺海域です。

2006年6月に、ジョージ・ブッシュ大統領によって、北西ハワイ諸島海洋国家記念物に指定され、2007年1月にパパハナウモクアケア海洋国家記念物に改名されました。

面積は36万平方km、世界最大級の海洋保護区の一つで、動物の生態や自然に関する研究を行う政府関係者のみが住み、一般人の立ち入りは禁止されています。

北西ハワイ諸島では、パパハナウモクアケア海洋国家記念物は、陸域は少ないのですが、1400万を超える海鳥、それに、アオウミガメの産卵地であり、絶滅危機種であるハワイモンクアザラシの生息地でもあります。また、パールアンドハームズ礁、ミッドウェー環礁、クレ環礁は、多種多様な海洋生物の宝庫で、固有種が多いのです。

パパハナウモクアケアは、大地に象徴される母なる神パパハナウモクと、空に象徴される父なる神ワケアを組み合わせたハワイ語の造語で、ニホア島 とモクマナマナ島は、ハワイの原住民にとっての聖地であり、文化的に大変重要な考古学遺跡も発見されていることから、複合遺産として2010年、ユネスコ世界遺産複合遺産)に登録されました。

米国海洋大気局、米国内務省魚類野生生物局、ハワイ州政府の管轄で、無許可での船舶の通行、観光、商業活動、野生生物の持ち出しは禁止されています。

一般の人が立ち入ることが出来ない世界遺産は パパハナウモクアケアだけではありません。

スルツェイ島マッコーリー島・リオ・アビセオ国立公園・ハード島とマクドナルド諸島 ・ビキニ環礁核実験地・トゥンヤイ-ファイ・カ・ケン野生生物保護区 等があります。

女人禁制の世界遺産もあります。

アトス山
ギリシャ北東部・エーゲ海に突き出したアトス半島の先端にそびえる標高2033mの山。その周辺は正教会の聖地となっており、「聖山」(希: Άγιον Όρος、英: Holy Mountain)の名でも呼ばれています。

アトス山周辺には現在20もの修道院が所在し、東方正教の一大中心地です。「アトス山」の名は、聖地となっている半島の全域や、修道士たちの共同体についても用いられることがあります。

ギリシア共和国の領内ですが「聖山の修道院による自治国家」として大幅な自治が認められており、いわば「宗教共和国」ともいえる存在となっています。
1988年にはユネスコによって世界遺産に認定されました。

ギリシャ本土と陸路でつながっているものの、ウラノポリから船か徒歩によってのみ「入国」が可能です。
訪問者の数と滞在期間は限定されており、アトス山に入る前に入国許可証を得ることを要求されますが、許可分配手続において正教徒は優先され、ギリシア国籍以外の者は入山を1日8名を上限としています。

アトス山は11世紀、ビザンチン帝国が女人禁制としたため、以来女性は入山できません。

訪れることが出来ない世界遺産があることは残念ですが、未来の世代に引き継いでいくべき人類共通の「宝物」世界遺産は 厳しい規制で守って行かなければならないものもあるのです。