スリランカの旅  ライトハウス・ホテル

スリランカを代表する建築家ジェフリー・バワが愛した夕日

6日目後半
象の孤児院から宿泊ホテルへ向かいます。

途中ゴムの畑が見えます。
                 
スリランカでは茶、天然ゴム、コーヒー、砂糖といった作物の生産輸出はこの国の重要な位置を占めますが、産業化により食品加工や繊維産業、電気通信それに金融といった分野の重要性も増加しているそうです。スリランカの主な経済部門は観光産業、茶の栽培、繊維産業、それに稲作やその他農産業です。これらの部門に加えて、中東地域を中心とする海外への出稼ぎもこの国の経済に大きく寄与していているそうです。

ゴール駅付近
沢山のバスが停車しています。国営のバスは赤い車体に紺色のラインとスリランカのライオンの絵が書いてあるバスです。スピードも控えめ安全運転をするので人気があるようです。他のバスは
プライベートなバスで運転ももう一つだそうです。
        
                           ゴールの駅
        

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「沈む夕日をホテルから見せたい」その一心で添乗員さんはガイドさん、ドライバーさんと一丸となり時間調整をしながらバスを走らせていたのです。ホテルが近づいた時にガイドさんのさりげない言葉から、その心づかいに気が付きました。

ライトハウス
大きく曲がるカーブに沿って、城壁のような、ホテルが現れました。このホテルはスリランカを代表する建築家ジェフリー・バワが晩年(1997年)に手がけた西南海岸に佇む最高傑作の一つです。
          
ジェフリー・バワ (1919年 – 2003年)はコロンボ出身のスリランカを代表する建築家です。トロピカル建築の第一人者として多くのホテル建設を手掛けています。ヨーロッパ系の裕福な家庭に生まれ、19歳だった1938年にイギリスのケンブリッジ大学へと留学し英文学を専攻して大学卒業後に弁護士となりますが、1946年にスリランカへと帰国してすぐに1年半にも及ぶ世界旅行の後自分の理想郷をつくろうと土地を買いました。しかし建築の知識に欠けていたことから、イギリスへと再び留学し、38歳から建築家としての活動を始めたのです。その後2003年の84歳でなくなるまでの約40年間、彼はスリランカの自然、歴史、文化を現代建築に融合させ、ホテル、公共施設、学校、住宅など精力的に活動を続けました。

ゴールの城壁と揃えるようにデザインされた、ライトハウス・ホテルの外壁。
        
街道に面した車寄せには、小さなレセブションがあるだけで、そこから大きな螺旋階段を上ると、
ロビーに出ます。そこが、ちょうど海から立ち上がる岩礁の高さになり、テラスからは、大海原の絶景と潮騒が広がります。
                                                 

海事上の重要拠点とされるスリランカは長い時間多くの列強との戦いを強いられ、その支配下に置かれてきました。

ロビーへと続くミュージアムのような螺旋階段の彫刻はスリランカポルトガルの戦いをテーマとして再現しているのだそうです。

天井に空いた窓からの光を受けて壁に落とす影をも計算されて作られているのでしょう。
気になって 次の日朝日が入るころ確かめに行くと、彫刻の影が見事に投影されていました。
入念に仕組まれた設計のたくらみ、見つけることができて嬉しかった!
               
             螺旋階段    壁に落とす影を発見
        

ホテルのスタッフもフレンドリーな上にきちんとしていて非常に素晴らしい接客です。
        
部屋から眺めるとプールと、海の水平線が同じ目線で部屋が自然と一体になっているように感じます。
        

インド洋に沈む夕日 
ホテルから見るインド洋の夕日は特に美しく、ここを手がけたバワも晩年好んでここを訪れてはその燃えるような黄昏に涙したと言われています。
        

        
さりげなく置かれたベンチ 
        
ホテル内の光や火の使い方も芸術的です。 空には無数の星が輝いています。 
                                
ディナービュッフェの品数も素晴らしく、しかも一品一品が丁寧に作られています。ダイニングの外にはその場でオーダーできるコーナーもあります。

インド洋で捕れた新鮮なマグロのお刺身にわさびが用意された物も並んでいました。
         
デザートの種類も豊富です。
                  
部屋のベランダの窓には木製の鎧戸がついていて、これを閉めると波の音もほとんど聞こえなくなります。とても静かです。美味しいお料理を頂き、しばし夜の海を楽しんだ後 深い眠りにつきました。

翌朝 心地良い目覚め!  鎧戸を開けると波の音が聞こえます。
さあ日の出を見なくては。
        

        

        

        

童心にもどり 波と戯れ 貝殻を拾いました。

リスやイグアナとも朝の挨拶。

「必ずもう一度訪れたい」そう思わせるホテルでした。