ベネルクス三国の旅  3日目  オランダ(ライデン・キンデルダルク)

3日目はライデン・キンデルダルクを観光した後、ルクセンブルクへ向かいます。

オランダの古都ライデンへ

ライデン市内観光

アムステルダムの南西36kmに位置するライデンは宿泊地スキポールからライデンまでは50kmバスで1時間。

広い運河に囲まれた街ライデン。
オランダ最古の大学、ライデン大学があるこの街はアカデミックな雰囲気が 漂います。運河沿いには歴史を感じさせる美しい古い建物が立ち並んでいます。レンブラントの生地として、日本ではシーボルトコレクションを所蔵する国立民族学博物館があることでも有名です。


          

                        
大きな風車がありました。 デ・ファルク風車博物館です。
粉ひき風車に住んでいた人々の生活ぶりを伝えるユニークな博物館となっていますが、今回は中に入りませんでした。
                    
                              
ライデンの運河沿いのラーペンブルフ通り19番にシーボルトハウスがありました。
          

日本博物館シーボルトハウス
                           

          
シーボルトは1823年、オランダ政府によって出島に送り出されました。医官としての派遣でしたが、そのほかに「可能な限り日本についての情報を集めよ 」との特命がありました。長崎の出島を拠点に日本を研究しながら、「鳴滝塾」を開講 蘭学を教えました。オランダ人は出島を出ることは許されませんでしたが、医者のシーボルトは往診時などに出島を出る機会がありました。診察料を取らなかったので、患者は感謝の気持ちを贈物に託しました。この種のやり取りが、シーボルトのコレクションのはじまりとなったのです。

日常品、浮世絵、工芸品など、膨大な民族学的コレクションをすると同時に、動植物の貴重な自然史学的コレクションも作りました。さらにシーボルトは、絵師を雇って、動植物を写生させたり、工芸品の製作過程を記録させたりしています。帰国後は、欧州における日本研究の専門家として活躍。帰国の際に、シーボルト事件となったご禁制の地図をはじめ、動植物の標本や日用品など2万点ものモノを持ち帰り、ヨーロッパの日本学の基礎を築きました。ライデンに居を構え、ライデン大学で教鞭を取りました。
                                   

                         日本での家族の肖像画
          

                       

          

                                       
写真は撮らなかったのですが、日本の犬「さくら」の剥製、ニホンザルの剥製もありました。

レンブラント公園
ライデンは画家レンブラントの故郷でもあります。 レンブラントはライデンで生まれ、ライデンのラテン語学校に通い、ライデン大学に進学しました。 残念ながら生家は残っていませんが、生家のあった場所の壁にはレンブラント生誕の地であることを示すプレートが掲げられています。

シーボルトハウスから歩いてすぐ近くに、レンブラント公園がありました。公園の中央、一段と高くなった盛り土の場所には、若き日のレンブラントが、自画像を描いている像が建っていました。建物には、レンブラントの絵が
はめ込まれています。 
          

          

プット風車
レンブラント公園のすぐ近く、ライン川に架かるハネ橋と風車は、まるで1枚の絵葉書のような美しい光景です。
          

          

          
ライデンのランドマーク的存在であるプット風車。四角い形の建物です。
                                          

          

ライデンを後にキンデルダイクへ向かいます。

昼食
オランダ名物エルテンスープは、えんどう豆と野菜、ジャガイモをじっくりトロトロになるまで煮込んだ「オランダの冬のお袋の味」的なものです。このスープ 夏に頂いても美味でした。
     


世界遺産
キンデルダイク-エルスハウトの風車群 
          

キンデルダイクとエルスハウトの風車群は、オランダ第二の都市ロッテルダムの郊外にあります。1740年頃、キンデルダイクでは、19基の風車が建造され、今日まで良い状態で保存されています。これらの風車は偏西風を利用して回していた為、どの風車も西を向いています。海面下にある低湿地の水を排水し、酪農、牧畜や園芸農業の為の干拓地(ポルダー)を造り、また、製粉などにも用いられた産業遺産です。今日では、動力ポンプがその役割を担い、風車は観光用として保存されるのみとなっています。動力ポンプの規模はヨーロッパ最大級で、スクリュー式のポンプ場がある。農業及び生活用灌漑事業は、中世から現在まで続いていますが、ここには、高い堤防、排水路、揚水機場、放牧地など古代より水と戦ってきた「低湿地」の人々の努力と水利技術の粋が集められているのです。1997年に世界遺産文化遺産)へ登録されています。 
          

          

          

          

          

                    
                         
          

見学できる水車が一基ありました。

その水車の中に入って見ました。風車に近づくと迫力満点。風圧が強くて少々怖かったです。
                          

普段見ることの出来ない内部を見ることが出来 風車の仕組みが良くわかりました。
          

          

風車は動力機械以外に意外な活用のされ方があったようです。通信手段としての利用です。戦争中は無線が傍受される恐れがあるので、羽の停止位置を十文字にしたり、あるいは角度をずらしてバッテンにしたりして潜伏する味方に情報を送っていたそうです。第二次世界大戦時にはナチス・ドイツが侵攻してきたことを羽の角度を使用して連合国側に伝えたこともあります。また結婚式や赤ちゃん誕生などお目出度いことがあれば、羽を満艦飾に飾りつけ祝意を表したり、バッテンに静止しているとお葬式などの不幸と伝えたりしていたそうです。山がなく平坦なオランダでは見通しがよく目立つので、この方法はうってつけだったのかもしれません。

風車の見学後、ルクセンブルクに向かいます。345kmバスで5時間50分の長い移動です。

オランダ→ベルギー→ルクセンブルクの国境を通過するのですが、ユーロ圏内ですので検問所などはありません。

宿泊のルクセンブルク空港近くの、イビス・エアーポートで夕食を頂きました。

今日の移動時間は長かったのですが、車窓から眺める美しい自然の風景は疲れを感じまさせませんでした。