ベネルクス三国の旅  4日目後編  ベルギー (アンデンヌ地方)

ルクセンブルクから155㎞ バスで約2時間30分。 南ベルギーのアンデンヌ地方に到着。
突然不思議な光景が現れました。断崖の街ディナンです。
          

昼食
レストランの前にはカヤックが沢山並べられていました。
美しい風景を見ながらアンデンヌのハムを頂きます。

昼間からビール!
ベルギーと言えばビール。銘柄はなんと800以上とも言われるほど豊富です。
この国でビールを頂かない訳にはまいりません。ベルギーのシメイ町にあるトラピスト会の修道院の修道士たちが、無農薬で造ったシメイビールを頂きました。今まで飲んだことのない深いコクと甘みがあるビールです。ナ!なんと!このビールアルコール度数9度とか。
                         シメイビール
          
アルデンヌ地方では、豚のもも肉を長時間乾燥、熟成させたハムが名産です・
今日のハムは、軽くスモークした生ハムでした。美味しかった!それにしても凄い量。
              

この川をカヤックで下るのでしょうか。気持ちよさそうです。
          


昼食後はディナン観光です。
11世紀初めに築かれた城砦の下に中世以来の伝統を伝える街 岩山と渓谷がつくり出す独特の景観。
まるで絵のような街ディナン。真鍮細工、ディナンドリーのふるさとです。
          

まずは高さ100mの断崖絶壁の上にあるシタデル(城塞)に登って見ることにしました。
シタデルは、ムーズ川の渓谷を監視するため11世紀に初めて建てられました。リエージュ司教公が再建し、1530年にはさらに拡大しました。1703年にはフランス軍に破壊されました。現在、岩を切って作った408段の階段のある外観をしており、これはディナンがネーデルラント連合王国に含まれた頃の1821年に再建されたものです。第一次世界大戦中にはここで戦闘が行われました。この戦いの負傷者の中にはのちのフランス大統領シャルル・ド・ゴールが含まれていたということです。                                 
  

ノートルダム教会の右隣にシタデルへの登り口があり、チケット売り場があります。
16世紀に造られたという408段ある石段から上ることも出来ますが、ロープウェイで上ることにしました。  
          

お城が築かれたのは1050年ですが、その後、支配者は、17世紀にはフランス、19世紀にはオランダ、
第二次世界大戦ではドイツとめまぐるしく変わっています。
岩の上からは、ディナンの町とムーズ川の素晴らしい景色が楽しめます。
          
眼下に見えるノートルダム教会は1227年に建てられたロマネスク様式の教会が、近くの崖からの落石で一部が破損したのち、古い基礎の上にゴシック様式で再建されたそうです。
中央塔にはタマネギ型ドームと、切り子面を刻んだ多段式ランタンが付いています。
                    

          

                      

                    シタデルは博物館のようになっています。
          

          

                    
シタデルを見学した後は・・・集合時間まで少ししかありませんが、見学したい所があります。ディナンは、楽器「サクソフォーン」を発明したアドルフ・サックスの故郷としても有名です。
サックスの生家を改装した博物館に急がなくては!
                      いたる所にサクソフォーン
          

サックスさんの生家に到着。
旧ベルギー・フランの紙幣にも肖像画が使われていたほど、国民的な偉人であるサックス。
ディナンにいたのは、生後6か月までと短いがのですが、ディナンの街は、サックスを象徴に据え、川にかかる橋の両側にも、高さ3・3メートルの巨大な金属製のサクソフォンのオブジェが並んでいました。街にはサックスの名前を冠した通りや小中学校もあります。
                       サックスの生家(博物館)
サックス博物館はサックスの生家を改装したもの。小さな可愛らしい博物館です(無料)
          

             

ディナンでは、当時から金管楽器に使う真ちゅう細工が盛んで、サックスの父親も造詣が深かったそうです。
サックスが主に真ちゅうを用いた楽器、サクソフォーンを発明したのは、自然な成り行きだったとの声も。
街のメインの橋にもサクソホーンの大きな像が飾られています。
          

                    
これからナミュールに向かいます。
ナミュールは2つの川が交差する交通の要所のため、人口4万人という小さな街ですが、複雑な歴史を持った街です。歴史は古く、シーザーの『ガリア戦記』にも登場します。ローマ時代からの交易の要衝地で、中世初期のフランク王国時代に城砦が建設され、城下町として繁栄してきました。 15世紀にはブルゴーニュに支配されるものの、17世紀にはスペイン領ネーデルランドその後、フランス、イギリス、オランダ(シタデル)やオーストリアなどとさまざまな国に併合されたそうです。
城塞は17世紀に建てられ現在は市が所有しているそうです
                             野外劇場
          

          

          

          

ムーズ川の真珠という異名をとるだけのことはある美しい眺めでした。
多くの画家が愛した街というのも納得できます。

これから宿泊地ブリュツセルに向かいます。ブリュッセルまでは60キロ。バスで約1時間15分です。

夕食は宿泊のホテル フサ・プレジデント・パークにて。

夜のビールはチェリービール。ベルギーのビールは種類が豊富ですので 昼食時にも頂いたのに夕食の時にもお味を試してみたくなります。

フルーツビール発祥の地べルギーで頂くチェリービール。
シメイビールは通常のビールとは異なるお味に感じましたが、チェリービールの後味はしっかりビールでした。
私の好みはどちらかと言うとシメイビール。飲み比べの楽しみはベルギーならではです。
     

明日は「フランダースの犬」で日本でもおなじみのアントワープノートルダム大聖堂に行きます。