イスラエルの旅 5日目 ヴィア・ドロローサ
5日目
シャバット中でしたが、ホテルの朝食ビュッフェは温かい食べ物も並べられていました。
明日は雨になるかもしれないということで今日の予定は少し変更になり、歩くところが多いところは今日観光することになりました。
オリーブ山
エルサレムの東に位置する丘陵の一角がオリーブ山です。標高は825m。ここからは旧市街が一望できます。イエスはこの山を越えてエルサレムに入城し、十字架にかけられる前夜この山の麓で祈った後に捕らえられました。やがて復活した姿を弟子たちに現し、昇天したのもこの山の頂上からと伝えられています。
オリーブ山からの素晴らしい眺め
オリーブ山からエルサレムの城壁内を見ると、昔ユダヤの神殿があったといわれる場所に建てられた24金に輝く岩のドームがよく見えます。オリーブ山の前にはユダヤ人の棺が沢山見られました。足を城壁に向けて置かれているそうです。神聖な場所に普通頭を向けますが、ユダヤ人はメシアにより復活したときに、神殿に向けて立てるように足を神殿に向けているとのことです。
オリーブ山からの眺めは圧巻でした。
次にオリーブ山の麓にあるゲッセマネに向かいます。
ゲッセマネの園
ゲッセマネとはヘブライ語で油絞りを表します。オリーブの木が植えられた庭園風の場所だったため
ゲッセマネの園と呼ばれています。
ゲッセマネ の園にある 最も古いオリーブの木は樹齢約700年
ここは人々の不信仰によって追いつめられたイエスが血の汗を流し、神の前に祈りを捧げたといわれる場所です。現在ゲッセマネには、イエスがここで祈ったという岩を守るように万国民の教会が建てられています。
万国民の教会
イエスが苦悶の祈りをささげたゲッセマネの岩の上に教会が建っています。イエスが祈ったと思われる岩は祭壇の前にあって、多くの方が祈りを捧げておりました。1919年全世界のキリスト教徒の献金で建設されたので万国民の教会と名づけられました。
祭壇の前にはイエスがそこで祈ったという岩の一部が置かれています。
オリーブ山を下り嘆きの壁に向かいます。
嘆きの壁近くの兵士
この時シャバットということをすっかり忘れ、「写真を撮っても良いですか」と言ってしまいました。快く「いいよ」と言って下さいましたが、申し訳ない気持ちになりました。
嘆きの壁
ユダヤ教徒の聖地である嘆きの壁では、敬虔なユダヤ教徒が壁に向かって熱心に祈りを捧げています。もみあげを長く伸ばし、豊富な髭をたくわえ、黒いハットやファーの帽子をかぶり、黒いコートと全身黒づくめの衣装を身にまとった正統派ユダヤ教徒の姿が特に印象的です。
白い衣装や白いキッパ(男性が頭にのせる帽子のようなもの)の装いの方も多く見られました。
シャバットの日ということもあるのか、人々の表情は楽しそうで明るく、お天気にも恵まれていた為か、私が想像していた「嘆きの壁」の暗く重々しい雰囲気とは異なりました。
今日は、この壁の近くでは観光客でも写真を撮ることが禁止されています。
嘆きの壁には明日もう一度ゆっくりと来ることになっています。
シャバットの日の「嘆きの壁」の雰囲気を見ることが出来て良い経験になりました。
ヴィア・ドロローサ
ヴィア・ドロローサは、イエスが死刑の判決を受けて茨の冠をかぶせされ、十字架を背負って処刑の行われたゴルゴダの丘まで歩いたルートのことです。途中にイエスが十字架の重さに耐えられずにつまずいた所やイエスが十字架にかけられた場所など14つのステーションがあります。
そのルートをを歩きました。
ヴィア・ドロローサの出発点はローマ総督ピラトの官邸で、終着点はゴルゴダの丘です。
ゴルゴダの丘とされる場所には、現在、聖墳墓教会があります。
第1ステーション イエスが死刑判決を受けた場所です。現在、アラブ人小学校の校庭となっていて入れませんでした。
第2ステーション イエス、十字架を背負わされる。
鞭打ちの教会
ここから十字架を背負わされます。
鞭打ちの教会の内部
第2ステーションから第3ステーションに行く途中にエッケ・ホモ・アーチがあります。
ローマ総督ピラトがイエスを群集の前に引き出して「この人を見よ」と叫んだ場所と信じられています。
第3ステーション イエス、十字架の重みで倒れる
第4ステーション イエス悲しむ母マリアと会う
第5ステーション シモンがイエスに代わって十字架を背負った所。
倒れかかった時についたイエス様の手の跡 みんなが触るので、すり減っていました
狭い道に土産物屋がぎっしり建ち並んでいます
第6ステーション ベロニカがイエスの顔をハンカチでぬぐう
ベロニカが茨の冠から落ちる血と汗にまみれたイエス様の顔を拭くとその布にイエス様の顔が浮かび上がったといわれています。その布は「ベロニカのベール」として現在まで語り伝えられています。ベールはローマのバチカン、サン・ピエトロ寺院に保存されているそうです。
第7ステーション イエスが2度目に倒れたところ
イエスの死刑判決文が門に貼り出されたことから、判決の門と呼ばれています。かつてはここに第2城壁がありこの門で死刑囚に罪状が読み上げられて、外のゴルゴダの丘へ引かれたと言われています。
第8ステーション イエス、悲しむ女性たちを慰める
第9ステーションイエスが3度目に倒れた場所
聖墳墓コプト教会はヴィア・ドロローサの第9ステーションにあたり、教会の入り口近くにあります。ローマ時代の円柱があり、ここがイエスが3度目に倒れた場所です。
教会の手前に十字架が立て掛けてありました。私たちはこの十字架を担いでみました。
第10〜14ステーション 聖墳墓教会の中にあります
聖墳墓教会
エルサレム旧市街(東エルサレム)にあるキリストの墓とされる場所に建つ教会。ゴルゴタの丘はこの場所にあったとされています。
第10ステーション イエス衣を脱がされる
この第10ステーョンから聖墳墓教会の中になります。
教会を入り右側にあるローマ・カトリックの小聖堂あたりでイエスが服を脱がされました。
第11ステーション イエス十字架につけられる
イエス様が十字架上に寝かされ正に釘を打たれているその瞬間の絵がありました。
第12ステーション イエス十字架上で息を引き取る
イエスの十字架像の両横には聖母マリアとマグダラのマリアの悲しみに満ちた像がたっていました。
第13ステーション アリマタヤのヨセフがイエスの遺体を引き取る
イエスが十字架から下ろされ横たわり、マリア様や人々が嘆き悲しんでいるモザイク壁画が掛かっていました。その前にイエスに香油を塗ったと言われている長細い赤い大理石が置いてありました。沢山の人が並んでいて石の前にくるとひざまずき、石に手を当て熱心に祈っていました。
第14ステーション イエス、埋葬される
聖墳墓教会に入って左側奥に大きなドーム屋根の下に四角い建物があり入り口には沢山の人が並んで順番を待っていました。ここがイエスの葬られた墓です。イエスは死後復活したのでここには遺骸はありません。今日は中には入りませんが、明日再び訪れた時に中に入る予定です
マリア永眠教会
シオン門を出て少し歩くと「眠れるマリアの塔」が見えてきます。
マリア永眠教会で、イエスの母・マリアを祭って1910年に立てられた教会です。
地下には桜の木と象牙で作られた永眠するマリア像や、モザイクなどがあります。
鶏鳴教会
シオンの丘にある鶏鳴教会はゲッセマネで捕えられたイエスが石段を通ってここに連行され、地下の牢獄に留置され最後の一晩を過ごしたと言われている場所です。
又弟子のペテロが自分に罪が及ぶのを恐れてイエスの予言通り,鶏の鳴く目に3度イエスのことを知らないと言って嘘をついたところです。
この丘からはダビレの町やヒンノムの谷などが見渡せます。
祭壇は、「悔やむペテロ」の絵が背景となっています。
地下の牢獄です。イエスは、ここで一晩過ごされました。
この穴から下に落とされました。
連行されるイエスが歩かれた石段が、今も残っています。2000年前の物が発掘されました。
昼食は久しぶりの和食を頂きました。
これからベツレヘムに向かいます。