ガラパゴス探訪クルーズの旅 サウス・プラザ島
4日目後半
サウス・プラザ島
全長500mほどしかない小さな島ですが、諸島の中でもリクイグアナの生息数が多くアシカや鳥類も多く見られます。
上陸はドライランディングですが滑りやすかったです。
アカメカモメがお出迎え
イグアナについて
ガラパゴス固有種は、ガラパゴスリクイグアナとサンタフェリクイグアナの2種です。
リクイグアナとウミイグアナの祖先は同じあるいは近縁で、今のガラパゴスが出来る1000〜2000万年前に
分岐し、それぞれ進化したとされています。
どのようにして2種がガラパゴスに来たかはわかっていません。
リクイグアナは、ウミイグアナと比べると、口先は尖っています。
水分の多いウチワサボテンはイグアナにとって大切な食糧です。
リクイグアナはウチワサボテンの実や葉花が落ちてくるのをサボテンの下でじっと待っているそうです。
サボテンもイグアナに食べられないように幹が松のように木化しました。
ウミイグアナ
世界で唯一海に潜って海藻を主食にするイグアナです。ガラパゴス諸島の海岸で比較的よく見ることが出来ます。ウミイグアナ属の固有種で島ごとに亜種がいます。
一般的にエスパニョーラ島とその他の島に分類され、エスパニョーラ島のウミイグアナは体中が赤く、特に繁殖期のオスは鮮やかな赤と緑色の部分がまだらになりクリスマスカラーと呼ばれています。
その他のウミイグアナは黒色からダークグレーをしています。
ウミイグアナは岩に張り付いた海苔を食べるため、リクイグアナに比べ鼻面が丸いです。
藻を食べるため冷たい海に潜った後は岩の上で体を温めます。
ウミイグアナとリクイグアナ
ハイブリッドイグアナ
1980年代後半にウミイグアナとリクイグアナの交雑個体がここサウスプラザ島で発見されました。サウスプラザ島に新たに派生したハイブリッドイグアナは、地球温暖化によって起こったとみられる気候変動により海水の温度が大きく変化し、ウミイグアナが主なる食料とする海草が減少し、新たな食料を求め島の陸に住みつき、その中の雄が雌のリクイグアナと交配して派生したものです。 リクイグアナは一匹の雄と複数の雌でコロニーを成していますが、ウミイグアナの雄が雄のリクイグアナを闘争によって追い出し、その後雌のリクイグアナとの交配によって生まれたものです。その後個体数は増えていません。
ハイブリッドイグアナは厳しい生存争いの中で、食べ物を求め海に出て、 温暖化による海水温の上昇で海藻が不足すると今度は、 また陸に上がり、その過程で大きな身体的な進化を遂げてきたのです。
リクイグアナとウミイグアナの両種のDNAを併せ持ったハイブリットイグアナは
ウミイグアナの特徴である長い爪が備わっており、その爪を利用し、リクイグアナでは不可能な高木サボテンに登ることが 出来るのです。進化は今も続いているのですね。
プラザ島はサウス・プラザ島と、ノース・プラザ島がありますが、ノース・プラザ島への上陸は禁止されています。
途中カリフォルニア大学のサボテン研究グループの先生方に出会い、お話を伺うことが出来ました。
一般には上陸出来ないノース・プラザ島にも行き、サボテンを調査しているそうです。
赤いセスビュームが一面に広がり独特な光景です。
ヒナが飛ぶ練習を何度も繰り返していました
可愛い
キイロムシクイとサリーライトフットクラブ
船に戻るとサンセットカクテルパーティーが用意されていました。
ディナーではガラパゴス牛を頂きました。柔らかくてとても美味しい牛です。