カナダの旅 モントリオール

宿泊しているホテルからドルチェスター広場までは歩いて約10分。

ダウンタウンの中心的存在のドルチェスター広場は、1799〜1854年の間は、モントリオールに住むカトリック教徒の墓地として使われていたそうです。
現在は観光の起点となっています。
          

世界の女王マリア大聖堂グレーラインに乗る前に、ドルチェスター広場のすぐ近くの「世界の女王マリア大聖堂」を見学することにしました。
ヴァチカン市国のサン・ピエトロ寺院の4分の1のレプリカであるこの大聖堂は、1894年の着工から24年もの歳月を費やして建てられました。
プロテスタント勢力の強いこの地域に、カトリックの勢力を示すために造られたそうです。

建物の上にはモントリオール13教区の守護聖人がおられます。
          
          
中にはいると バルダッキーノと呼ばれる天蓋付きの祭壇の大きくうねりながら、らせん状に上に向かって伸びる4本の柱に心を奪われます。
          
祭壇上には金色に輝く豪華な飾り天蓋
          
   
                     
やわらかい光が美しく、色調が女性らしい大聖堂でした。

ノートルダム教会 グレーラインに乗り、ノートルダム教会に向かいます。

ネオ・ゴシック様式の重厚な建物。
空に伸びた2本の鐘楼が特徴的です。向かって左側の東塔には、10個の鐘があり「節制」を意味し、右側の西塔には、重さ11トンもある巨鐘で「忍耐」を意味しているそうです。
          
一歩足を踏み入れると、神秘的な青い光を背景に輝く、金色の祭壇に息をのみます。
彫刻を照らすオレンジ色の光と相まって、何とも幻想的な雰囲気です。

内陣の壁に沿って作られているステンドグラスの窓は聖書からではなく、
正面向かって右側はフランス人のメゾヌーヴが創設したヴィル・マリーの街から、1829年ノートルダム大聖堂の完成までの歴史が、左側はモントリオールの歴史に貢献した人物、モントリオール初の看護婦や病院の設立者などが描かれています。
2階のステンドグラスは旧約聖書の話に基づいているそうです。

天井部は濃い青色と金色の星で装飾され、その他の神聖な場所は青、空色、赤、紫、銀、金色といった多色の彩飾で施されています。
          
世界最大級 6,776本のパイプがあるパイプオルガンがあります。
          
祭壇の裏にまわると更に別の礼拝室があるのには驚かされました。
チャペルは金色一色の華麗な装飾。正面にある彫刻は人間の一生を表し、誕生、人生、死の3 段階に分かれます。(カナダ人の彫刻家、チャールズ・ドーデリンによるものです。)
          
ノートルダム教会を見学した後、再びグレーラインにのり、サン・ジョセフ礼拝堂に向かいます。

サン・ジョセフ礼拝堂サン・ジョセフは、モントリオール守護聖人であり、キリストの父です。
このサン・ジョセフ礼拝堂、アンドレ修道士が建てた小さな礼拝堂が始まりでした。
彼の死後、後継者や彼を慕う人々の熱意で1960年に今の礼拝堂になりました。

1900年代の初め、アンドレ修道士という方が信仰の力で数多くの病人を治し、救いを求める多くの人々が彼の元に集まるようになりました。増え続ける信者を受け入れるため、1924年に彼が暮らしていた小さな木造の礼拝堂の近くに大聖堂の建設が始まりました。アンドレ修道士はその完成を見ることなく1937年に亡くなりましたが、大聖堂は1960年に完成。北米有数の巡礼地となり、毎年世界中から200万人もの人がが精神的な力づけと神さまの祝福をいただくために祈りに来る」そうです。

礼拝堂正面には長い石段があります。中央の階段は木製で出来ています。ここを膝で上っている方を見かけました。99段のこの木製で出来ている階段は 巡礼者が膝をついて登るためのものだそうです。
又この階段は、足の悪い人が膝をついて上がったところ良くなった等、沢山の伝説があるそうです。
          
階段を上りきり振り向くと、モントリオールで一番高いところにあるこの礼拝堂からは、市街が一望できます。
          
奇跡の礼拝堂と呼ばれるサン・ジョセフ礼拝堂
          
礼拝堂の中は美しい彫り物やステンドグラスが
          
          
いつもは見学先で何を見るかを事前に調べてから旅に出るのですが、今回はどこを廻るか決めていなかったので、サン・ジョセフ礼拝堂では多くの物を見落としてしまったのが残念です。
1904年アンドレ修道士が最初に建てた教会を見てこなかったのも心残りです。

明日はレンターカーを借り、モントリオールの北西に広がるローレンシャン高原に行きます。