ブータンの旅    ティンプーからパロへ  民族衣装を着て

5日目
今日は1日中ブータンの民族衣装を着て過ごします。
朝ホテルの女性が着付けに来てくださいました。 
さあ民族衣装を着て観光に出発!

ターキン保護区
ブータンの国獣“ターキン”はウシ科に属しカモシカの仲間です。体つきは牛に似ていて顔は山羊のようにも見えます。ブータンの他、中国のチベットエリア周辺やインド北東部、ミャンマー北部のヒマラヤの山に生息しています。通常は標高3,000m以上の場所でしか生活できないそうですが、
絶滅に瀕しているターキンを第4代国王の時代に保護の目的でティンプーに連れ来てこの広い敷地保護区で
飼育しています。
     地球上には私がまだ見たことのない動物がたくさん生息していることを再確認しました。
    
さて、このターキンは、ブータンの旅3日目に畦道の中を歩いて辿り着いたチミ・ラカンに縁のある
15世紀のチベット仏教の風変わりな聖者 ドゥクパ・キンレイが創造したという伝説があるのです。

ある日ある村で法要が行われ、法要の後に食事が振る舞われている時にドゥクパ・キンレイが現れました。
彼の服は修行のため古く汚れており、村人はドゥクパ・キンレイだと信じませんでした。そして本物であれば不思議な力を見せて欲しいと彼に要求しました。ドゥクパ・キンレイはその要求を無視して、残っていた骨ばかりの肉を食べました。食べ終わり、彼が指を鳴らすと、皿の上にあった残った骨が空中に浮かび上がり、牛の体を形作り、山羊の頭を形成し、新しい動物の形の影が浮かび上がり、肉体が形成され、牧草地の上で草を食べ始めました。これがターキンだと言われています。そのため、ブータンではターキンは高僧により創造された神聖な生き物とされ国獣と認定されました。

ターキンは日頃はゆっく動いていますが、危機が近づくとカモシカ並みに走ることができるそうです。

織物博物館
この博物館は先代王の王妃が建設した2階建ての建物で、入口近くでブータンの染織に関する簡単なビデオを見てから、内部の展示室に入ります。
展示されている織物は王族が着た、キラやゴ、王冠が展示されていました。又ブータンの各地から集められたものなど、ここでしか見ることのできない素晴らしいものばかりでした。
          
西岡チョルテン
ブータン農業の発展に貢献した西岡京治氏の功績を残す仏塔です。
西岡氏はブータン人以外ではただ1人国王から直接与えられる爵位に相当する「ダジョウ」を授与されました。
          
チョルテンは通常、経典など宗教関係のものが埋め込まれていますが、
西岡チョルテンには遺灰が埋められているそうです。
          
360°ブータンの風景が眺められるチョルテンには清々しい風が吹きわたっていました。
          
ボンデの棚田
パロ周辺で最も見事な棚田です。
          
          
国立博物館(タ・ゾン)
ゾンに入るので、ガイドのビカッシュさんはゴの上にカニムをつけ、私はキラにラチューをかけています。
                            
タ・ゾンは以前はパロの望楼で、1968年に博物館になりました。2013年の地震で一部が壊れているため
今回は仮説展示を見学しました。
パロ・ゾン
15世紀に建設されたゾンで、正式の名前はリンブン・ゾン(宝石の山の城)。丘の上部には先ほど見て来た見張り台のタ・ゾンが見えます。

パロ・ゾンは、パロ最大の寺院でもあり、現在もパロの県庁です。
            ゾンの中庭と丘の上に見えるタ・ゾン(国立博物館
          
          

「六道輪廻図」
上半分に天道・人道・修羅道の「三善趣」、下半分に畜生道・餓鬼道・地獄道の「三悪趣」が描かれ、「カルマ(業)」によってどれかの世界に転生しながら、輪廻を続ける事を表現しています。
天道は、人間よりも優れた天人がすむ世界。
人道は、生病老死の四苦八苦に悩まされる、人間が住む世界。
修羅道は、苦しみや怒りが絶えず、終始戦う阿修羅の住む世界。
畜生道は、他人の施しを受けるばかりで償いをしなかった者が生まれ変わる、弱肉強食の本能のまま、仏の教えを受けることが出来ない畜生が住む世界。
餓鬼道は、強欲で嫉妬深い貪りの心で生きた人が生まれ変わる、餓えと渇きに悩まされる世界。
地獄道は、大きな罪悪を犯した人が生まれ変わる地獄の世界。「仏教の三毒」(元祖版)を表すします。
鳥(貪:むさぼり)・蛇(瞋:いかり)・豚(癡:ぐち、無知)が描かれています。
          
                           パロ・ゾンの入り口
          
                           ゾンに入る伝統様式の橋
          
パロ・ゾンは映画「リトル・ブッタ」のロケ地になった事でも知られています。
                         
民家訪問
築400年のブータン式建築のお宅を訪問しました。
このお宅は奥さんの家だそうです。ご家族はご夫婦、女の子2人、男の子1人、奥さんの兄妹7人が住んでいらっしゃいました。
ブータンでは結婚すると、夫の家、妻の家、夫婦だけで住むなど自由に選択するそうです。

御坊さまがいらして豊穣祈願のお祈りをしていました。
          
台所
          
屋根裏の倉庫にはジャガイモが沢山置かれていました。
          
ブータンのお茶 バター茶と、炒り米、自家製酒を頂きました。とても美味しいお酒でしたが、自家製お酒は販売をしてはいけないそうです。
          
ガイドさんがブータンの伝統的お風呂、石焼風呂(ドツォ)について説明して下さいました。石を焼いて、水風呂の中に入れ温度調整するそうです。
明日体験する予定です。楽しみです。
          
パロのメイン通り  
見事なブータン建築が左右に並んでいます。 
織物や乾燥松茸、マニ車などを売っているお土産物屋さんを除きながら散策しました。
          
ブータンでは屋根の上や軒先、庭に唐辛子が干している風景が良くみられますが、ここにも軒先に唐辛子が干してありました。
          
アーチェリー競技場  
アーチェリーはブータンの国技です。競技場で練習をしていたので見学させていただきました。
オリンピックでの・射距離は、70mなのですが、ブータンでは150m先の的を射っていました。
アーチェリーの上手な人の視力は,何と!6.0以上もあるそうです。驚きです。
          
          
明日はタクツァン僧院に登るため早めに宿泊のホテルの到着。
夕食はホテルのレストランで名物料理ケワダツィ等を頂きました。
                              ケワダツィ(ジャガイモと トウガラシの煮込み)
                    
宿泊するホテルウダ・ワラは出来たばかりなので、とても綺麗です。しかも広い!
          
明日はいよいよタクツァン僧院に行きます!