私にとっての旅

旅はトラブルがつきものと言いますが、私は今まで旅先でトラブルに巻き込まれたことは1度もありません。

もっとも飛行機の尾翼に大きな穴が開き、緊急着陸したり、砂漠で乗っているバスが煙を出し、車内にまで焦げ臭い匂いを充満させながらも目的地近くまで走り続けなくてはならなかったり、グルジアの軍用道路でトイレの
ドアが開かなくなって置いて行かれそうになったりと、小さなトラブルの経験は多々あります。

今回は出発する前のトラブルで行けなくなりましたが、反対に 出発直前に予定が変更になり、私にとってはとても良かった事もあります。

数年前のインド旅行の時に、出発3日前に飛行機の都合で帰国日が1日延びてしまうので、キャンセルしたい人はキャンセル料はかからずに取り消し出来ますと言う 連絡が入りました。
仕事をしていない私は1日延びてラッキー!と大喜び。延びた1日はもちろん無料で最高のホテルに宿泊でき、観光も出来ましたが、お仕事を持っていらっしゃる方にとっては旅行を取りやめなくてはならず今回の私と同じような思いをされたことでしょう。この時参加出来た方はとても少なかった記憶があります。

今回イランに行けなくなったことにつき4日間かけてありとあらゆる手を尽くし(旅行社の名前は決してもらさず)独自に調査した結果 私はこの旅に行けた事に間違いないと結論を自分で出しました。ですので旅行会社が、パスポートを取り直さなければならないかもしれない等と言っても、今のパスポートでアラブ諸国にも行く事にします。
残念ながらイランは気候、私の予定を考慮すると、来年の今頃に改めて旅することになるでしょう。

申し込んだ旅行社には昨日も問い合わせをしましたが、結局意味不明な回答。この件について追及しても、時間の無駄になるだけ。パスポートを取り直さなればならないのかどうかが一番聞きたかったことなのですが、
旅行会社は本当の事を言うと非を認めることになるので言う事が出来ないのでしょう。

旅行会社には、自分で調べた結果パスポートを変える必要もないし、イランにも問題なく行けたはずと結論がでましたが、この件に関しては今後も貴社を使いたいと思っているので不問にしますと申し出ました。
ただこの旅行社で予約していた7月のモンゴル行はこちらからキャンセルしました。

決着をつけたので、もやもやしていた気持ちもすっきり。
早速前に進み、新たな海外旅行先を探し始めることにします。

私にとって旅行はある時期から、終活の一つでもあるのです。

次に病院に行くまでに、旅行の予定を入れ、旅行の前には段ボール1つの生前整理をする事。
旅行の準備は永遠の旅立ちの準備に似ているように思えます。
旅行の準備をしながら、整理しなくてはならない事が見えて来るのです。

病気を宣告されてから、むしろ怖いものがなくなったので、少し不安な場所への旅行も、飛行機もまったく恐れがなくなり、旅は益々面白くなりました。
永遠の旅立ちも旅行の一つに思え その事への不安も全くありません。

何より100ヵ国制覇するという目標は生きる力になっています。
諺に「長生きする者は多くを知る。旅をした者はそれ以上を知る」とありますが、1回の旅で何年か長生きをしたことに匹敵した様に感じるのです。

と言う事で、今回行けなくなったことは大打撃でしたが、本来の出発予定日までにいつも旅行前に行う事を粛々と進めることにし、昨日は段ボール一杯の食器類を断捨離しました。

明日は本当なら出発日です。
今日はいつも旅行前日に行う 風呂釜をジャバで掃除 洗濯機の中の掃除をすることにします。