マダガスカルの旅  (下調べ)

飛行機に乗ってさえしまえば、次に降り立つところには日本とは全く違う光景が広がります。
光景の違いが大きければ大きい程 旅する意味があると私は感じています。

ライト兄弟1903年に飛行機による有人動力飛行に世界で初めて成功してからたかだか100年しかたっていません。この発明の恩恵に与れる時代に生まれたことは本当に幸せだと飛行機に乗る毎に思います。

同時に旅先で考えられない程の貧困を目の当たりにすると、やりきれない矛盾を感じ、何もできない自分に大きな罪悪感を感じてしまいます。

又一握りの権力者の思惑で経済的富を 国民や、他の国の希少資源から得ようとし、内戦や地域紛争を繰り返すことにより、生活を脅かされている訪れたことのある国の人々を報道で見ると、 怒りと同時に このような流れに何時巻き込まれるか分からない世界情勢に不安も感じます。

24日から行くマダガスカルバオバブワオキツネザルなど自然に恵まれ、観光業や資源などが豊富な
平和でのんびりした国をイメージしますが、約90%の世帯が1日2米ドル以下(人口の70パーセントが 一日
1.25ドル以下)で生活していると言う世界の最貧国の一つです。
          
マダガスカルに住む、5歳以下の子供たちの半分近くが栄養失調にかかっているとも言われています。
特に近年生活水準は低下し、貧困状況はさらに深刻化しています。その原因の一つは急激な人口の増加。
人口増加によって、住む場所、ゴミ処理、設備インフラが整わないなどの社会問題を引き起こしているようです。

子どもの人口は全体の43%を占め、教育を受けられない子供たちも多いようです。
食事も勉強もロクに出来ない子供達が飛行機で数時間の同じ地球上、同じ時間に生活してことは本当に切ない気持ちになります。

貧困の理由のもう一つには、国の政治状況にもあるようです。
2009年にクーデターが起こり、その後立ち上がった暫定政府は国際社会から認められていなかった為、外国からの援助や投資は滞り、国内の政治腐敗や汚職も問題になっています。

マダガスカルの国民1人当たりの所得が世界の中でどのような水準なのか調べて見ました。
世界保健統計2015年版によると(この統計は2013年時点のもの)、国民1人当たりの所得が最も高い国1位はカタールで約1474万円。

マダガスカルは世界157位で日本円で160,650円。少し前に45,000円と聞いていましたが、この数字は所得格差が広がった事による伸びかもしれません。
今でも殆どの人々は年4〜5万円で生活しているのかもしれません。

前回旅したノルウェーはつい最近まで世界1位でしたが、2015年度発表の統計によると3位で7,915,880円。
日本は17位で4,477,970円。

今年旅して、貧困の深刻さを垣間見たフィリピンでさえ94位で930,580円。

数日間の観光では人々の本当の暮らしを見ることも、知ることは出来ないし、数字からだけでは人々の本当の生活水準や幸せ度は計り知れませんが、このことを頭に入れて、マダガスカルを旅しようと思います。

    今年旅した国とこれから行くマダガスカルの国民1人当たりの所得(世界保健統計2015年版)