知らなかった3月12日のハワイ島の津波被害

ワイ島ハワイ諸島で最大の島であることから、英語では "Big Island" の愛称でも呼ばれます。 面積は10,432.5 km²。日本の四国の約半分程度、岐阜県ほどの大きさです。
ハワイ王朝を統一したカメハメハ大王の出身地です。

宿泊したホテル フォーシーズンズは細やかなサービスが行き届いた素晴らしいホテルでした。

美しい海を眺めていると想像も出来ませんが、このホテルも2011年3月11日の東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震で被害を受けていたのです。
         
        

        

被害を受けたのは海岸に近い位置にあるプール、レストラン、12室のゲストルームなど広範囲に渡っており、ホテルは全館を営業休止にしての修復作業を続け、従業員は営業休止中も修復作業に参加したり、営業再開への準備を進めてきたそうです。従来の施設に、スペースを大きく拡張したスパ、内装を一新したデラックス・スイートなどがプラスされ、ゴージャス度をさらに向上させたのです。

スタッフの笑顔での対応、細やかな気配りを随所に感じましたが、6週間の改修工事実施中、スタッフはサービス向上セミナーのトレーイングを受け再興に備えたそうです。

ワイ島で一番と定評のあったホテルは、この津波の被害を受け、さらに素晴らしいホテルを目指したのですね。

ハワイと日本は約6600㎞離れています。
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の被害をハワイでも受けたことは想像もしていませんでした。(地震後すぐにニューヨークに行きましたが、このニュースがアメリカ本土で報道された記憶が少なくとも私にはありませんでした。)

宿泊したフォーシーズンズの隣りの45年間の歴史あるホテルコナ・ビレッジ・リゾートは津波の被害で半壊状態になり、翌月閉鎖に追い込まれてしまったそうです。

ワイ島で最初に津波が観測されたのはハワイ時間3月11日21時31分。
津波がハワイ島に到着したのは12日3時32分。避難サイレンが鳴り続けていたそうです。ハワイ島の西コナでは、高さ3.6mの津波が海岸線から約30メートルまで押し寄せたそうです。

     

     

この津波により、しばらく避難所生活をしなくてはならなかった人は1000人にものぼりました。

200隻のボートや車が流され、瓦礫の為ハワイ島マウイ島の湾がしばらく 閉鎖されていたことを空港に迎えに来て下さった日系人女性の話から今回初めて知り、密接に関係のあるニュースすら知らなかった自分の認識の甘さに愕然としました。その方はこれで日本も原発をやめると思ったそうです。ハワイは、州の憲法原子力発電所の建設を厳しく制限しています。原発はひとつもありません。日本は政権が変わり、再び原発を容認する雰囲気だと話したら驚かれていました。

ハワイが世界のフロントランナーとして牽引し、特に関心が高まっているのがクリーンエネルギーの分野だ。ハワイ州政府と米国エネルギー省はハワイ・クリーンエネルギー・イニシアチブを策定し、2030年までにハワイのエネルギーの70%をクリーンエネルギーに転換させるという目標を掲げた。DBEDT(ハワイ州産業経済開発観光局)※によれば、70%のうち30%は電力消費量のカット、40%はクリーンエネルギーの新規導入によるものだという。「2015年までの目標は15%ですが、現在すでに10%以上を達成しています」と語るのはDBEDTのハワイ州エネルギー局のマーク・グリッ氏。

ハワイの各島に存在する自然のエネルギーを組み合わせ、電力需要の多いオアフ島への送電を可能にすれば、目標到達はむずかしくないという。そのために約80ものプロジェクトが進展中なのだが、中には日本のNEDO独立行政法人新エネルギー産業技術総合開発機構)が日立製作所などに委託して、州政府、ハワイ電力、ハワイ大学、米国国立研究所などと共同でスマートグリッド実証事業を行うというプロジェクトも含まれる。エネルギーの影響や問題を解決するためにマウイ島で実施され、大規模なスマートグリッド化された送電網の導入を開始する上での貴重な検証となる。ハワイの恵まれた環境と日本の優れた技術を融合させることで未来型エネルギー社会の実現への期待が高まっている。

技術力のある日本。日本でもこのような取り組みを 経済政策のひとつしても、もっと積極的に考えてほしいと、美しい海を眺めながら思うのでありました。